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 200万部のベストセラーとなった『買ってはいけない』(共著、金曜日)の執筆者でもあり、また小社からも『喘息・花粉症・アトピーを絶つ』『健康食品は効かない!?』『ヤマザキパンはなぜカビないか』『花王「アタック」はシャツを白く染める』『ファブリーズはいらない』といった、私たちが日常生活で頻繁に使い、あるいは口にしている商品への鋭い分析を出し続けている渡辺雄二さんの新刊が出ました。今回は3月以降、不幸にも私たちが日常的に考えざるを得なくなった〈放射能汚染〉にスポットをあてています。
政府による放射能汚染対策情報は、基本が人びとが慌てることで統制がとれなくことをおそれる「上から目線」に立っており、結果として事態を過小評価する傾向にあります。過小評価を至上命題とするあまりに、倫理的に許されない謝った情報が、かつての「大本営発表」のように垂れ流されることもあります。
幸いにして「大本営発表」の時代と大きくことなるのは、私たちはさまざまな情報をインターネットなどを通して得ることができ、それによって自らの身を守るためのノウハウとすることができます。しかし情報はあまりに多様であり、それを見極める「目」が必要です。
渡辺さんのこの本は、放射能汚染を避けることのできない現在の日本で、食と生活に不安を感じながらも、同時に適切な安全情報を見極めることにも自信の持てない皆さんに、適切な情報を与えてくれるとともに、そうした情報を見極める〈視点〉を与えてくれることでしょう。

どう身を守る? 放射能汚染

どう身を守る? 放射能汚染

渡辺雄二[著]
四六判並製/192頁/1600円
ISBN978-4-8461-1114-4 C0036

福島原発の放射能汚染は、政府の「大本営発表」と異なり、大気と大地、海や川、そして飲料水から野菜などの農産物をはじめ牛乳や牛肉といった酪農品、海産物まであらゆるものを大規模に汚染し、ますます拡大しています。政府の暫定規制値は、国際的にみると甘いもので、規制値自体が問題です。そうしたことから、特に放射能に弱い妊婦や乳幼児をもつ母親は不安な日々を送っています。放射能の影響にはこれ以下だと影響が出ないといった、いわゆる〈しきい値〉がないのですから、大人たちも安心はできません。
私たちは、ここからどうやって身を守ったらいいのでしょう? 政府の発表以上に私たちの被曝量は多いと考える方がよいでしょう。放射能汚染は、特に食物や呼吸を通じた内部被曝によって、長期的に私たちの身体を蝕み、健康を損なわせる可能性があります。一刻も早く放射性物質を排除していかねばなりません。本書は、各品目別に少しでも放射能を減らしていく方法を伝授します。


日進月歩という言葉が色あせるばかりの、中国の発展と高度の産業化。しかしそこにかつて日本が経験したような、さまざまな近代化の弊害が凝縮され、一気に吐き出されつつあることは報道などでもあきらかだ。しかしそれらの問題が、まさに国境線などないかのように波及してくるという環境問題の本質を考える時、私たちはそれを座して冷笑あるいは批難する他者でいることはできない。
本書はそのような中国の環境問題を、歴史的な背景に根ざして描写、ともに現代を生きる隣人としての視座から、課題を分析し、解決の路をさぐる。

世界の環境問題─第7巻・中国

世界の環境問題[第7巻/中国]

川名英之[著]
四六判上製/388頁/3500円
ISBN978-4-8461-1110-6 C0336

 世界で3番目に広い国土と世界1の人口をもつ中国。西欧列強による支配下から人民中国の成立、改革開放に至る今日の中国までの歴史を辿りながら、中国の環境問題の歴史と現状を総括する第7巻!
 森林伐採・砂漠化と砂漠緑化、自然破壊と稀少動物の減少、黄土高原と砂漠化・黄砂の頻発、日本の毒ガス・細菌兵器と環境汚染、一人っ子政策と環境問題、灌漑用水・飲料水不足と黄河断流、大気汚染や酸性雨の激化、水質汚染と「ガン村」の多発─など、毛沢東の大躍進政策、文化大革命から鄧小平の改革・開放時代を経た現代まで、中国における環境問題と環境政策を追う。


 職場いじめ、パワハラ、セクハラ、うつ、自殺願望といった、問題が職場に蔓延しています。そのような、いわゆる「メンタルヘルス・ケア」の領域に含まれる問題に対して、一般にそれは個人の問題としてこれまではお医者さんが面倒を見てきました。ところが働きながら生きていくということを考えたときに、そうした問題はお医者さんだけでは支えきることはできません。職場の状況や苦労のわかる、仲間の支えが必要です。
 今回刊行された『メンタルヘルスの労働相談』は、そうした問題解決に向けて努力を重ねてきた相談をする側/される側双方が、試行錯誤のために続けてきた研究会の成果をまとめた、いわば労働相談マニュアルの決定版です。
 受ける側の心構えからアフターケアまで、段階を追って具体的に分かりやすく解説しています。また、相談の最前線に立つ人びとの経験から生まれた言葉は、他の関連本と大きく異なり、厚生労働省の指針や通達を「解説」するのではなく、どのように運用したら「成功させることができる」か、このように実行したら「うまくいった」という事例に即していて、読者の皆さんを力強くサポートしてくれるでしょう。
 自然災害/原発事故を背景に景気の悪化がいわれるなか、それを言い訳にして職場の環境がますます悪化してきています。ぜひ、今からご一読ください。

メンタルヘルスの労働相談

メンタルヘルスの労働相談

メンタルヘルス・ケア研究会[著]
四六判並製/244頁/1800円
ISBN978-4-8461-1112-0 C0036

 職場いじめ、パワハラ、セクハラ、うつ、自殺願望の労働相談が急増している。その背景には、リストラや倒産、サービス残業などの長時間労働、成果主義賃金などさまざまな要因が絡み合っている。個人的に起こっている問題は会社的、社会的な問題なのだ。
 本書は、SOS を発している相談者に寄り添い、相談を受ける側の心構え、相談の仕方、会社との交渉、労災申請、会社の協力の下での職場復帰プロセス、アフターケアなどを具体的に分かりやすく解説。メンタルヘルス・ケアの労働相談マニュアルの決定版であるとともに、相談当事者・関係者必携の書!


 小社からも数々の鋭い現代科学批評を出版されてきたジャーナリスト、天笠啓祐さんがついにこの福島の核惨事について問題提起をいたします。
 本書でも明らかにされるように、福島の核惨事は政府・東京電力が繰り返すような「想定外」の事件ではなく、ウインズケール事故、ウラルの核惨事から、スリーマイル、チェルノブイリへと至る、原子力/核事故の歩みのうえに現れた事故です。そしてその事故への軌跡の上には日本の電力会社の引き起こした、数々の事故もあったわけです。
 「想定外」といった類いの政府・電力会社の開き直り、隠蔽、事故を契機とした原発必要キャンペーンを、私たちは「想定」していなければなりませんでした。本書でふたたび確認される過去の事故の経緯は、現在進行形の東電による核惨事の今と行く末を読み解く鍵を、私たちに与えてくれます。
 原子力村のなりふり構わない巻き返しが、日本社会全体の未来を暗くし、かつ垂れ流されるままとどまることのない汚染と、そうした体制を変える力を発揮できない日本社会について、世界が幻滅を広げています。この核惨事の行く末は、いまや「社会のあり方を変えることができるか」という次元の問題に関わっています。
 未来に悔いを残さない一歩のために、ぜひご一読ください!

東電の核惨事

東電の核惨事

天笠啓祐[著]
四六判上製/224頁/1600円
ISBN978-4-8461-1111-3 C0036

 東電福島第一原発では、終熄作業の目処すらたっていない。電力会社は原発建設にまい進しただけでなく、「オール電化」を推進して電力需要の拡大を図り、政府がそれを後押しすることで、原発に依存する社会を作ってきた。その意味では、政府や電力会社が招いた人災である。また過去の原発の事故が警告し続けてきたことを生かさなかった、起こるべくして起きた事故といえる。
 広島、長崎の被爆経験を持つ日本で、大規模な核惨事が起きたことは、言いようのない悲劇である。それをもたらした組織、人物たちの共同の犯罪といえ、その罪万死に値する。原発事故は、最後には多くの人に犠牲を求めることになる。これからは、いつ果てるとも知れない長期にわたり、かけがえのない空気と大地と海、食品や飲料水が汚染されつづけ、被害は多くの人々を生涯にわたって脅かすことになる。


3.11の大災害、福島の原発事故の前は、盛んに宣伝されてきたオール電化住宅ですが、電気ですべてまかなうことの問題や、何よりもそれが電力需要を引きあげるための、電力会社の原発推進政策の一環として押し進められてきたことが明らかになってきています。
そしてこの本は、そうした問題も踏まえながらオール電化住宅で発生する電磁波による健康被害を、さまざまな機器の事例にそって明らかにし、話題になってきました。
この機会に、ぜひお求めを!

危ないオール電化住宅[増補改訂版]

プロブレムQ&A─危ないオール電化住宅[増補改訂版][健康影響と環境性を考える一覧]

加藤やすこ[著]
A5変判並製/140頁/1500円
ISBN978-4-8461-1104-5 C0036

 最近、テレビでも盛んに宣伝されているオール電化住宅は、本当に快適で、環境にもやさしいのか? 近年、やっと日本でも知られるようになった電磁波による健康への影響は大丈夫なのか?
 本書は、電磁波過敏症の著者が、IH調理器、電子レンジ、電気温水器、電気床暖房、太陽光発電などを、具体的に調査し、また健康被害の実態を明らかにし、その危険性と対処法をやさしく、丁寧に解説する。また、オール電化が経済的ではなく、電力を浪費し、原発依存を深めることも明らかにしている。
 最新データで全面改訂、地デジ問題などを増補!


政府、東京電力によるメルトダウンの事実の渋々ながらの是認(「メルトダウン」という語を避けるという、姑息きわまりない言い逃れをしつつも…)によって、それまで彼らと足並みを揃えて、原発の危険性を訴えるフリージャーナリストの仕事をデマとして否定し、デモなどで沸き上がる世論をなきものと黙殺してきた、マスコミ原子力村のメルトダウンが始まっています。この遅まきながらの流れのなかで、さもそれまで知らなかった事実であるかのように、海外メディアでの「Fukushima」報道が紹介され始めています。

しかし多くの海外メディアは比較的早い段階から、「Fukushima」の事実に肉薄するレポートを発信し続けてきました。

今度の新刊は、そうした海外における「Fukushima」報道を網羅的に紹介しながら、世界が把握し、日本人だけがわかっていない福島原発災害の現在地を浮かび上がらせます。

皆さんがこの未曾有の大「人災」を整理しなおす、最適のツールとなること請け合いです。ぜひ、ご一読を!!

『世界が見た福島原発災害』

世界が見た福島原発災害─海外メディアが報じる真実

大沼安史[著]
四六判並製/280頁/1700円
ISBN978-4-8461-1108-3 C0036

 福島原発災害は、東電、原子力安全・保安院など政府機関、テレビ・新聞による大本営発表、御用学者の楽観論評で、真実を隠され、国民は欺かれている。事実上の報道管制が敷かれているのだ。「いま直ちに影響はない」を信じていたら、自らのいのちと子どもたちのいのち、そして未来のいのちまで危険に曝されることになってしまう。緩慢なる被曝ジェノサイドはすでに始まっているのだ。
 本書は、福島原発災害を伝える海外メディアを追い、政府・マスコミの情報操作を暴き、事故と被曝の全貌と真実に迫る。


 3月30日、50年代以降のアメリカの核施設隣接自治体1300余の公式資料に基づいて癌リスクを徹底検証した『低線量内部被曝の脅威─原子炉周辺の健康被害と疫学的立証の記録』を刊行しました。

低線量内部被曝の脅威


低線量内部被曝の脅威─原子炉周辺の健康被害と疫学的立証の記録

ジェイ・マーティン・グールド[著]肥田舜太郎・斎藤紀・戸田清・竹野内真理[共訳]
A5判上製/388頁/5200円
ISBN978-4-8461-1105-2 C0036

  本書はアメリカ合衆国の核施設がもたらす健康被害について、大気圏核実験時代(1945年〜63年)に続く核被害を参照としながら、徹底した疫学調査をもとに、簡明な図表と明快な論調で解説する。
 とりわけ、アメリカ全土3,053の郡における人口および死亡数を追跡し、年齢グループを18に分けた上でのグループ別年齢調整死亡率を5年を1期間とした3期間を通じて割り出すという、膨大な基礎作業を通じて、核施設周辺での癌死亡率を分析していく姿勢は圧巻である。
 また大気圏核実験、チェルノブイリ核事故が、地球規模で影響を与えていったことについて、様ざまな統計データをもとに実証。放射能汚染が地球全体の問題となることについて象徴的に示し、高リスク地域から低リスク地域への移住が問題の解決にはならないことを指摘する。
 レイチェル・カーソンの予見を裏付けた、手ごたえのある警世の書。


 3月17日、『金持ちが地球を破壊する』(小社刊、2010年)で地球環境の危機・飢餓・貧困のグローバル化を「金持ち(寡占階級=オリガルキー)」の問題として描き出し、より少ない消費と、より良き分配をと説いた、エルヴェ・ケンプ(仏『ル・モンド』紙の環境問題欄担当)による『資本主義からの脱却』を刊行しました。

資本主義からの脱出


資本主義からの脱却

エルヴェ・ケンプ[著]神尾賢二[訳]
四六判上製/228頁/2200円
ISBN978-4-8461-1103-8 C0036

 エコロジー危機の深化を放置することは、文明の存立条件の継続的かつ深刻な崩壊につながる。富裕階級の虚栄的浪費活動がグローバルな文化モデルを規定し、政治経済を支配する寡占階級=オリガルキーが不公平と貧困と飢餓を生み出している。生物圏の均衡の限界を越えないためには、欧米日などの先進諸国の資源消費量を半分まで下げる必要がある。富裕階級に課税し浪費を止めさせ、資本主義の破壊的メカニズムから脱却することこそが急務である。


 3月8日、球磨川水系での多目的ダムに対する半世紀にわたる闘いを描いたルポルタージュ『よみがえれ!清流球磨川─川辺川ダム・荒瀬ダムと漁民の闘い』を刊行しました。

よみがえれ!清流球磨川


よみがえれ!清流球磨川─川辺川ダム・荒瀬ダムと漁民の闘い

三室勇・木本生光・小鶴隆一郎・熊本一規[共著]
四六判並製/232頁/2100円
ISBN978-4-8461-1102-1 C0036

 2010年3月31日、水利権の失効により藤本発電所は発電を停止し、一九五五年の球磨川総合開発計画により球磨川で最初に作られた発電専用のダム・荒瀬ダムのゲートが開放された。
 このダムによる振動・騒音・悪臭などに50年以上も苦しめられてきた住民達は、漁獲量が約20分の1に減った鮎漁の復活と、生活を守るため国を相手にたちあがった。そして日本初のダム撤去が勝ち取られた。
 また、同時に国土交通省が計画していた利水・治水・発電を目的とした巨大な多目的ダム・川辺川ダムの計画も、ダム被害の経験をもとに、漁業法や河川法の学習、水利権を梃子にした闘いで中止に追い込んだ。
 本書は、日本で初めてのダム撤去を勝ち取るなどの大きな成果を残した、球磨川漁民の50年にわたる闘いの記録である。ダム・埋立・原発等の問題で苦闘している全国各地の漁民・住民たちのために書き下ろされた、たたかいの勝利と地域の持続的発展のための知略のエッセンス。


この本が出た当時と今とでは、状況が格段に違ってきていますが、それでもまだまだ必要なこのロングセラーが、満を持しての増補改訂となりました!

性同一性障害って何?【増補改訂版】


プロブレムQ&A─性同一性障害って何?【増補改定版】
[一人一人の性のありようを大切にするために]

野宮亜紀・針間克己・大島俊之・原科孝雄・虎井まさ衛・内島 豊[著]
A5判変並製/296頁/2000円
ISBN978-4-8461-1101-4 C0336

 戸籍上の性を変更することが認められる特例法が二〇〇四年から施行され、日本でも性同一性障害が社会的に認知されるようになった。しかし、いまだ誤解や偏見もあり、当事者を取り巻く環境は厳しい。
 本書は性同一性障害とは何かを理解し、治療や性別変更の手順、また、現実社会で生活していくために、当事者やまわりはどうすればよいか、をQ&A形式でやさしく解説。
 発売以来五刷りを重ねた入門書として定評の高いロングセラーに最新情報をプラスした改訂版。