書誌情報

新・水俣まんだら―チッソ水俣病関西訴訟の患者たち

木野茂・山中由紀[著]
四六判上製/376頁/2800円
ISBN4-8461-0116-9 C0036

 水俣病のため貧しくとも豊かな故郷を離れざる得なかった人たちが、第二の人生を目指した途端に水俣病を発病する。見知らぬ地で病気と差別に耐えた末に、せめて一矢をと裁判に立ち上がったのが、初の県外訴訟となったチッソ水俣病関西訴訟である。未認定のまま放置された一万人余の患者たちがせめて命あるうちにと、政府解決案による苦渋の和解に応じるなか、わずか58人で裁判を続ける道を選んだ。チッソ水俣病関西訴訟の患者たちの人生と闘いの記録である。(2001.12)


■目次
 聞書 水俣病関西訴訟の患者たち

序 章 最後の水俣病裁判
第一章 獅子島の稚児
 岩本夏義さん
 小学校を出てから……
 愛子さんとの結婚 漁師になって不知火海を
 周りも人もおかしくなった
 水俣へ移住する
 チッソの下請で……

第二章 梅戸の漁師
 川上敏行さん
 獅子島の娘と……
 夫婦で漁を……
 陸に上がる
 義母「ゆき女」

第三章 水俣から大阪へ
 水俣を逃げ出した夏義さん
 大阪へ転勤してきた川上さん
  川上さん夫婦が申請へ
 その頃、獅子島では……
 夏義さん夫婦もついに申請

第四章 なにわの水俣病患者たち
 川上さん夫婦は保留に……
 探し当てた病院
 水俣病の自主検診を
 愛子さんは棄却、夏義さんは保留に……
 下田さんがやってきた

第五章 せめて一矢を……
 もう裁判しかないと……
 ついに提訴
 始まった裁判
 裁判で明らかになったこと

第六章 秋風とともに去りぬ
 学校に出かけた患者たち
 自分の体験を語る患者たち
 広がる輪……下田さん頑張る
 裁判の間に水俣病問題は……
 途中で倒れた同志のためにも
 秋風とともに去りぬ

第七章・肩の荷が半分下りたけど……
 今は父を尊敬する
 和解を拒否して控訴審へ
 やれることはやり尽くした
 肩の荷が半分下りたけど……

 水俣病事件略史と聞き書き関連年表
 水俣病関西訴訟の患者一覧図
 参考文献
 解説・水俣病関西訴訟と高裁判決(チッソ水俣病関西訴訟弁護団)
 チッソ水俣病関西訴訟とは/大阪高裁判決の概要(田中泰雄)
 関西訴訟の責任論の特徴(小野田 学)
 「除斥期間」のからくり(大野康平)
 水俣病の因果関係について(西口 徹)
 水俣病像について(永嶋里枝)
 政治決着と関西訴訟(金子利夫)
 資料一・水俣病関西訴訟・大阪高裁判決
 資料二・水俣病関西訴訟の経過(チッソ水俣病関西訴訟を支える会)

 あとがき

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