書誌情報

金持ちが地球を破壊する

エルヴェ・ケンプ[著]/北牧秀樹・神尾賢二[訳]
四六判上製/224頁/2200円
ISBN978-4-8461-0916-5 C0031

 世界の最富裕者500人の収入は、世界の最貧困者4億人の全収入を上回る。世界の大富豪の792人の所得は全開発途上国対外借款総額に相当する。世界人口の2割が世界の富の8割を消費している。
 反対に世界では28億人が飢餓と栄養失調で苦しんでいて、20億人が1日2ドル以下で生活している。世界の貧困者30億人のうち10億人が都市部の貧民窟で暮らしている。孤児は1億2000万人。世界の農業生産高は人口増加よりも上回っているのにである……。金持ちの成長主義は地球温暖化を加速し、極地の氷や氷河を溶かし、異常気象や海面上昇を惹起し、新たな病原菌を蔓延させる。
 すでに手遅れなのか? どうすればいいのか? 本書は、その危機の元凶が世界の経済と政治をオリガルキー(寡頭支配)する大金持ちにあることを明らかにし、より少ない消費と、より良き分配こそが人類と地球を救うことを明らかにする。(2010.1)


■目次
第一章 大異変。さあ、どうする?
 目標──被害を最小限にとどめる
 もし気候が暴走したら
 恐竜時代以来初めて
 私たちは、みんな鮭だ
 地球はもう回復しない
 気候変動は、地球的危機の一局面である
 石油ショックがやって来る
 大異変のシナリオ
 核心的問題

第二章 環境危機、社会危機
 貧困が戻ってきた
 貧困のグローバル化
 金持ちが常に儲かるようにできている
 世界的オリガルキーの誕生
 貧乏を減らすには、金持ちを減らす
 忘れられた貧しさ:環境の貧困

第三章 世の勢力者たち
 世界的強欲集団
 閉ざされた城門
 孤独なピエロたち
 盲目のオリガルキー

第四章 いかにしてオリガルキーが環境危機を激化させるか
 生産を上げる必要はない
 上流階級が時代の生き方を決める
 飽くなき競争心
 新ノーメンクラツーラはどこまで行くのか
 アメリカの寡頭支配──贅沢競争の最先端
 経済成長は解決にはならない
 緊急課題──金持ちの消費を抑えよ

第五章 危機に瀕する民主主義
 テロリズムのアリバイ
 「治安機関職員」大歓迎
 刑務所は貧困者対策
 政治的異議申し立ての重罪化
 全面的監視の時代
 メディアの裏切り
 資本主義はもう民主主義を必要としない
 破滅への欲望
 「過酷な決断の時がやって来る」

第六章 切迫感とオプティミズム──オリガルキーも分裂しかねない

エピローグ プラネット・カフェ

原注
索引
訳者あとがき

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