書誌情報

遺伝子組み換えナタネ汚染

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン[著]
A5判並製/192頁/2000円
ISBN978-4-8461-1013-0 C0037

 食用油用に大量に輸入される遺伝子組み換え(GM)ナタネが、輸送中にこぼれ落ちることで日本中に自生が拡大している。雑草などとも交雑し、生物多様性にも悪影響を及ぼしている。 本書ではそんなGMナタネ自生の実態について、各地の市民が協力して全国調査、被害拡大の防止とGM食品反対のキャンペーンを繰り広げた、その活動の記録。(2010.10)


■目次
 はじめに

第Ⅰ部 遺伝子組み換え(GM)ナタネの自生とその拡大
第1章 遺伝子組み換えナタネ自生調査が示すもの
  河田昌東(遺伝子組み換え食品を考える中部の会)
 はじめに/GMナタネ自生の原因/多年草化したGMナタネ/始まった世代交代
 内陸部でのGMナタネ自生と新たな汚染源/多重耐性GMナタネの出現/在来種との交雑
 GM遺伝子の不安定性/雑草へのGM遺伝子移入/責任の所在

第2章 遺伝子組み換え技術の基本的な問題点
  金川貴博(京都学園大学 バイオ環境学部 教授)
 1 遺伝子組み換え技術の危険性論議/2 遺伝子組み換え作物とは/3遺伝子の働きは
 4 遺伝子とDNAの関係/5 導入遺伝子の働き方が問題/6 調節部分が問題
 7 科学で食品の安全性は立証できない/8動物実験は必要ないという変な理屈
 9 「安全である」は、とりあえずの取り決め/ 10 科学が健全ではない
 11 推進派の不勉強/ 12 環境への影響も闇の中/ 13 責任は誰が取るのか
 14 危険の質が違う

第3章 遺伝子組み換えナタネの現状
  天笠啓祐(遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン)
 拡大する栽培面積/干ばつ耐性、アフリカが焦点に/アジアでは稲が焦点に/日本の現状
 遺伝子組み換えナタネの現状

第4章 オーストラリアでの遺伝子組み換えナタネ問題
  清水亮子(市民セクター政策機構)
 オーストラリアがGMナタネ商業栽培認可/モンサント社の激しい攻勢
 西オーストラリア州も栽培へ/現地へ/続々と入るGM汚染の報告
 求められる日本の表示制度改正

第5章 GMセイヨウナタネと各種アブラナ科植物の自然交雑問題
  生井兵治(元筑波大学教授)
 1 自然交雑問題を考える際の三つの大前提/2 アブラナ科作物の種類と類縁関係
 3 カナダの革命的な新型セイヨウナタネ「カノーラ」
 4 セイヨウナタネと近縁種の間の交雑親和性
 5 アブラナ科植物種間における浸透交雑による遺伝子移入の可能性
 6 雄性不稔利用によるGMカノーラ一代雑種(F1)品種
 7 GM作物の自然交雑による農業・自然生態系への影響
 結語──GM植物は遺伝子汚染源となり得る

第Ⅱ部 市民による遺伝子組み換え(GM)ナタネ自生調査活動
第1章 GMナタネ自生調査六年間の記録
  遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
 GMナタネの栽培拡大/市民が全国調査を開始する/GMナタネ 調査結果 二〇〇五年
 調査結果 二〇〇六年/調査結果 二〇〇七年/調査結果 二〇〇八年/調査結果 二〇〇九年
 調査結果 二〇一〇年/結論

第2章 自生調査、行政交渉、抜き取り隊結成
  グリーンコープ
 1 グリーンコープ生協おおいた/2 グリーンコープかごしま生協
 3 グリーンコープ生協ふくおか 「GMナタネ自生調査 取り組み報告」

第3章 市民による調査活動六年の記録
  生活クラブ生協
 1 二〇〇五年度/2 二〇〇六年度/3 二〇〇七年度/4 二〇〇八年度
 5 二〇〇九年度/6 二〇一〇年度/まとめ

第4章 関西でのGMナタネ自生調査活動の記録
  生協連合会きらり
 各年度ごとの取り組み/生協都市生活でのGMナタネ自生調査活動
 エスコープ大阪のGMナタネ自生調査活動

第5章 遺伝子組み換えナタネ自生の現状と今後
  遺伝子組み換え食品を考える中部の会
 新たなGMナタネ汚染ルート/懸念されていたGM雑草の自生が現実に

第6章 大学の自主ゼミ活動として結成したナタネ調査隊
  金川貴博
 1 設立の経緯/2 活動の内容

第7章 自生GMナタネを分析して分かったこと
  農民連食品分析センター
 自費による調査活動開始/一日八〇〇キロを超えて移動する日も/調査と判定の方法
 突きつけられた課題/各港湾における特徴と傾向

第Ⅲ部 生物多様性条約とカルタヘナ議定書
第1章 生物多様性条約とは? カルタヘナ議定書とは?
  遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
 1 生物多様性条約は、自然を包括的に保護するのが目的でつくられた
 2 生物多様性を守る基本は予防原則/3 温暖化加速と生物多様性崩壊は密接な関連
 4 誰が生物多様性を破壊しているのか/5 締約国会議は南北対立の場
 6 遺伝子組み換え生物への規制を求めた/7 遺伝子組み換え作物が奪う生物多様性
 8 多様性保護を放棄した国内法/9 環境保全型農業が生物多様性を守る
 10 生物多様性を守るための新しい目標

第2章 カルタヘナ議定書締約国会議の焦点
  天笠啓祐
 カルタヘナ議定書とは?/生物多様性を破壊する遺伝子組み換え生物/争点「責任と修復」
 資料 遺伝子組み換え食品の危険性/ジェフリー・スミスによる多数の動物実験例紹介
 多数の動物実験から見る健康障害の可能性

第3章 カルタヘナ議定書締約国会議へ向けた市民提言
  食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク
 経緯/私たちの提言/資料

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