書誌情報

なぜ即時原発廃止なのか

西尾漠[著]
四六判上製/240頁/2000円
ISBN978-4-8461-1221-9 C0036

 福島原発事故では20万人近い人が、故郷を離れて避難せざるをえなかった。その上でなお、高汚染地域に、乳幼児や妊婦をふくむ40万人ほどが生活することを余儀なくされている。避難をした人も残ることを選び取った人も、迷いに迷ったに違いない。いまも迷っているかもしれない。そんな判断を、十分な情報も与えられていない一人ひとりが強いられる。その理不尽さこそが原発事故の恐ろしさなのだ。
 いまこそ脱原発しかない。そして段階的な脱原発より即時全原発廃絶のほうが現実的なのだ。本書は、福島原発事故、政府の原子力政策、核燃料サイクルの現状を総括し、提言する。(2012.11)


■内容構成

まえがき 

第T章 福島原発事故の意味を問う
 終わりの見えない事故 
  事故そのものが終わっていない
  複数炉シビアアクシデント原発震災
  安全神話が産んだ「想定外」
  脱原発しかない
 放射能災害の理不尽さ 
  安全な被曝レベルは存在しない
  何をしなければいけないか

第U章政権交代′繧フ原子力政策を斬る
 交代はよかった、交代後は最悪? 
  世界の原発事情と日本
  やはり脱原発に向かう欧州
  その場しのぎの核燃料サイクル政策
  変化する原子力政策
 「原発輸出」が教えるもの 
  ベトナムとの合意≠フ内実
  腰が引ける電力会社
 原子力規制委員会誕生 
  「我が国の安全保障に資する」とは?
  新規制体制の課題
  無茶苦茶な人事
  大飯3、4号機の再稼働に際して
 「国民の選択」顛末 
  「国民的議論」でつくる戦略?
  本命「一五シナリオ」をめぐる誤算
  再稼働阻止から原発廃絶へ 
  鍵は世論の力
  やはり脱原発しかない

第V章 虚妄の核燃料サイクルを撃つ
誰もが損する核燃料サイクル 
 1 再処理工場の経済性
  一九兆円の請求書
  六ヶ所再処理工場の総費用
  コストはどんどんふくらむ
  再処理単価は五億円?
  コスト試算隠し
  動かし続けることは不可能
  すべてのツケは地元に
 2 高速増殖炉の経済性
  ふくれあがる建設費
  ウランの有効利用になるか
  増殖はできるのか
  第二の「むつ」
  高速増殖炉実用化の経済性
 3 プルサーマルの経済性
  MOX燃料の値段
  六ヶ所MOX燃料加工工場
  影響なしの実態
 4 結論
世界は脱プルトニウムに向かう 
 1 再処理 
  各国の再処理事情
  先進再処理のゆくえ
  建設中止の歴史
 2 高速増殖炉
  米欧の高速炉開発
  旧ソ連の高速炉開発
  アジアの高速炉開発
 3 プルサーマル
  MOX燃料製造と再処理
 4 プルトニウム処分
  イギリスの処分オプション
 放射能のゴミのゆくえ 
  TRUとの併置処分も
  公募方式か申し入れ方式か
  問題解決への道
 研究施設等廃棄物 動き出したもうひとつの処分計画 
  「研究施設等廃棄物」の中身
  処分の「第一期事業」とは
  処分体制
  処分の危険性
 福島原発の廃炉を考える 
  保障措置という課題
  「原発の墓場」となるか

第W章 原子力開発の歴史を読む
 原発推進と反対の攻防小史
  事故と脱原発
  アジアで日本で
  核燃料サイクルの破綻
  瓦解に進む原子力開発
 東京電力による脱原発の進め方 
  原発は「悪魔のような代物」
  東通原発と過大な計画
  電力会社にとって「脱原発」の好機
 だから大間原発は嫌われる 
  原発建設は株主の利益を損なう
  国策に翻弄された大間原発
  前途は多難
  大間原発初めて尽くし
  「ふつうの会社」に徹せよ
 今は昔、敦賀原発誕生雑話
  鮭缶と原子炉のバーター
  敦賀原発はアメリカ製と決まっていた
  欠陥炉をだましだまし
  能力的に欠点のある発電所

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