書誌情報

“職場のいじめ”労働相談

いじめ メンタルヘルス労働者支援センター[著]
四六判並製/264頁/2000円
ISBN978-4-8461-1408-4 C0036

 現代は、成果主義や長時間労働が広く取り入れられたために、職場の状況が殺伐とし、人間関係が壊され、いじめが蔓延しています。しかし、被害者は、相談する相手もなく、ひとりで悩み、苦しんでしまうことがほとんどです。
 『メンタルヘルスの労働相談』の続編として書かれた本書は、厚生労働省が取り組み始めた「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」を精査しながら、支援センターや労働組合、ユニオンに寄せられた具体的相談例をとりあげて、解決に向けた取り組みや方向性を探っています。また、最近問題になっている“感情労働”、“職場の暴力”(モンスターペアレントなど)も検討しています。
 まずは、一人ひとりが声をあげることが重要です。
(2014.6)


■内容構成
はじめに
  『身体気を付けて下さいね』には涙がでました
  「前向きに考えてみようと思えるようになりました」
  「私はもう助けられない。だから自分たちで考えて」
  「私は強くなったと確信できます」
  相談することは一歩踏み出したこと
  紛争解決とは
第一章 厚労省の「提言」
 「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」
  どのようなメッセージを届けるか
  「提言」をどう受け止めるか
  職場のいじめ問題から差別問題を排除している
 職場のパワーハラスメントに関する実態調査
  過去三年間に「パワハラを受けたことがある」二五・三%
  パワーハラスメントを受けた後、「何もしなかった」四六・七%
  会社がパワハラの存在を知っても「特に何もしなかった」四一・八%
  職場におけるコミュニケーションの活性化が必要
 自治労一〇万人実態調査
 低い解決率の個別労働紛争解決制度
第二章 労働者からの「対案」
職場のいじめ問題≠フ「私たちのカウンターレポート」
  厚労省内部でたらいまわし
  独自に「ガイドライン(案)」作成
  「こうしていじめを減らそうという労使の努力項目を作成してはどうか」
  判例は労使紛争の解決の失敗例
  いじめ・嫌がらせのない職場をあたりまえ≠ニするために
 パワハラかどうかの判断は必ずしも必要ない
  「業務の適正な範囲」は限界寸前のことではない
  なぜ人権侵害行為が横行するのかを追及しなければならないか
  「逃げるから弱いと思われる」
  相手の話も聞こう、聞かないとわからない
第三章 「パワハラ」とは
 「いじめ」と「パワハラ」
  意味があいまいなパワーハラスメント
  「モラルハラスメント」法規制は重要な成果をもたらした
  日本的な〈いじめ〉もそれまでとは姿を変えるようになった
  「職場の暴力」が学校に持ち込まれた
  日本における職場のいじめ≠フ流れ
  いじめは人権を無視し、プライドを傷つけ、心身に不調をもたらす
  「人権擁護法案」に職場のいじめ問題が盛り込まれる
  『いじめ』だなんてそんな敗北主義の言葉はいやだ
  職場が恒常的にいじめ≠ェ発生する構造に
第四章 職場のいじめ 労働相談
 雇用不安が一番のいじめ
  労働者の働き方、働かされ方が変化している
  「自衛隊では、『いじめ』があったという例は極めて稀です」
  いじめは三段階
 いじめの具体例
  雇用不安──やさしさの裏は
  実質的指名解雇──闘争委員会を組織
  肩たたきマニュアル
  間接的退職勧奨──何が起きているか理解できない
  労働者を危険にさらしても会社は平気
  経営者は自己保身
  『追い出し部屋」がやっと問題化
  出向$謔ェ退職を誘導
 理不尽ないじめ
  グループからの排除──吸収された側の社員は
  弱音を吐くことは「負け組」ではない
  見せしめ──どのような不利益が生じましたか
  評価の乱用──コンサルタント会社に一〇〇万円払って立派な評価制度を作った
  見せしめに草むしり
 誰もがいじめ≠フ対象
  外資系企業──外資系企業の無責任さ
  個人的排斥──上司が使いずらい
  通信・IT企業──「勝ち組」『負け組」
  正義感が否定される
  長時間労働──「休職して会社に迷惑をかけた」
 人間関係の不在
  若者問題──世代間格差の無視
  コミュニケーション不成立状態
  孤立状態で苦闘
第五章 差別といういじめ
 「差別することで自分を捜し求めている」
  『心の踏み台』
  人間関係の希薄さが差別の温床
  『週刊朝日』は「差別」と「偏見」で商売
  人の気持ちをちゃんと考えられるひとが いちばんかっこいい人間だ
  「人の世に熱あれ 人間に光あれ」
 団結とは
  組合員は「さん」付で呼び合う
  「請負給やめて全部月給制にしたらヤマの事故の大半はなくなるよ」
 年越し派遣村
  「五段階欲求のピラミッド」
  「この社会は正規、非正規にかかわらず働き方が異常です」
  「何であなたたちは働かない者の支援をするんですか」
  女性労働者は闘い続けてきた
 違いの確認から平等間の追求を
  情報からの排除──立場の違いに関心が及ばない
  集団からの排除──「だったら誰が犯人だというんだ」
  下請け企業の非人間的労働──ジャスト・イン・タイムは下請いじめ
  商品は「生もの」、でも人間は「生きもの」としても扱われない
  「労働力を呼んだつもりだったが、人間が来てしまった」
  「ゴミ組合」が権利を大切に守っている
第六章 職場の暴力
 「海外では取り組みが進められている」
  「感情労働」とは
  職場の暴力
 韓国の感情労働問題
  「感情手当」でなく「感情休暇」を
  感情労働者の保護を
 日本における職場の暴力
  「お客様は神様です」
  鉄道における「職場の暴力」──「理由なく突然に」襲われる
  行政窓口での職場の暴力──生活に直結する部局の窓口で発生
  学校での職場の暴力──上司は知らんぷり
  ヨーロッパは「シチズンシップ教育」、日本は「国民教育」
  「先生方は一生懸命やっていた」
  「現在の学校職場はストレスフル」
  解決に向けて
第七章 解決に向けて
 EUの取り組み
  EUはリスク管理から開始した
  EUが積極的取り組み
  安全衛生は労使の責務
  解決の経験を労使双方の財産に
  労使関係は法律ではない
 横の繋がりを求めて
  「化粧をするくらいの心のゆとりを!」
  どうして申し訳ないと言われるんですか……
  「仲間がいる」
  いじめ問題の最終的解決は人権の回復
  終わりに

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