書誌情報

電磁波による健康被害

加藤やすこ[著]
四六判並製/188/1700円
ISBN978-4-8461-1510-4 C0036

 携帯電話やスマホの普及で無線周波数電磁波が急速に増えている。それに伴い、電磁波による健康被害や過敏症などの患者も増え、その対応が急がれている。本書は、電磁波や基地局をめぐる被害の実態や訴訟の動向、病院や交通機関の対応などを被害者の証言を基に明らかにしている。また、世界の電磁波をめぐる対応や研究者の声を紹介、どうすれば発症者も自由に生きられる社会ができるかを提言している。
(2015.7)


■内容構成
はじめに・電磁波についての簡単な説明
電磁波について/電磁波の規制
第一章 電磁波による健康影響
 1 医学界も注目する電磁波過敏症の増加
カナダでは一〇〇万人以上が深刻な影響/オーストリア医師会のガイドラ
イン
 2 日本とフィンランドの調査から見えるもの・
日本とフィンランドの類似点/主な症状と反応する電磁波発生源/E
HSは「気のせい」ではない
 3 急がれる診断方法の確立
適切なリスク評価が重要/電磁波過敏症を判別するには
 4 アルツハイマー病増加の陰に電磁波?
電磁波被曝でアルツハイマー病に/携帯電話電磁波で脳細胞に影響が
 5 ブラジャーに携帯電話を入れ乳ガンに
四人の症例/増え続ける乳ガン……電磁波の影響は?
 6 夜間の携帯電話使用で自殺願望が増える?
原因はメラトニンの減少か/ブルーライトの影響
 7 子どもに携帯電話を持たせるか?
電磁波の基準値は大柄な男性がモデル/シミュレーションでより正確な測定を
第二章 声を上げる被害者たち
 1 イスラエルの学校無線LAN裁判
無線LANのリスクと裁判/電磁波過敏症の子どもたちを守る
 2 教育のデジタル化と電磁波
電子黒板の普及/健康被害を起こす無線LAN
 3 健康被害を認めたオーストラリア行政裁判所
過疎地にも基地建設/電磁波被曝による体調悪化を認定
 4 リスク情報の周知を求めイタリア政府を提訴
 5 生きる権利を求めアメリカで二件の訴訟
隣人を訴える/発症者の基本的人権を守るために
 6 電磁波過敏症の議員への安全配慮義務を問う裁判
心臓ペースメーカー装着後/電磁波過敏症に/議場内の携帯電話オフを訴えるも実現せず/体調不良での欠席を伝えたのに「無断欠席」扱い/市庁舎に公衆無線LAN導入
第三章 病院の電磁波問題
 1 病院でも増え続ける無線通信・
通信インフラ整備を推進する厚生労働省/無線周波数電磁波のリスク認知が必要
 2 病院の携帯電話使用と患者への影響
病院で体調不良に苦しむ電磁波過敏症患者/病院の配慮で無事に退院
 3 医療インプラントで電磁波過敏症に?
脳動脈瘤の手術後に異変が/電磁波対策と被曝基準の問題点
第四章 安全な住環境を求めて
 1 契約期間満了で携帯電話基地局を撤去
電磁波のリスクを説明せず/契約から一〇年後に基地局撤去
 2 宮崎県延岡市で健康被害を受けた住民が提訴
会議出席者の間で同時に発生する耳鳴り/市の相談会では、稼働後に発症した住民が最多
 3 福岡高裁は一審、二審で住民の訴えを棄却
体調不良は「不安感が影響」と訴えを棄却/情報通信の推進に関わる機関
がノセボ効果を主張/控訴審でも住民の訴えを認めず/マイクロ波ヒアリング効果
 4 プラチナバンド開始と頻発する反対運動
急増する第三・九世代携帯基地局建設/説明範囲を決めた内規がある?
 6 市有地の基地局設置と市民の健康
旭川市の賃借料は格安で契約期間も短い/市民を発ガンのリスクに曝してもいいのか?
 7 メガソーラー発電所の電磁場と反対運動
送電線からの磁場被曝が増加/健康影響を考慮して環境対策と住民合意を
 8 基地局のルールづくりで被害の防止を
基地局設置前に住民への情報公開を/条例制定までの長い道のり
 9 基地局周辺の保育園で園児の鼻血が増加
専門家の測定で被曝量が判明/日本初の疫学調査を実施/基地局の事
前説明を求める条例制定
第五章 交通機関の電磁波問題
 1 乗客を「発ガンリスク」に曝す交通機関
携帯電話をめぐるトラブルと電磁場/「インフラ整備」に補助金
 2 過敏症でも安全に飛行機を利用したい
航空会社の対応は?/空港内の電磁場は
 3 空港の電磁波対策は可能なのか?
 4 交通機関でも携帯電話の使用ルールを緩和
第六章 スマートメーターのリスク
 1 アメリカのスマートメーター訴訟
火災の増加はスマートメーターが原因?/スマートメーターを拒否する回
避プラン
 2 国がスマートグリッドを推進する理由
スマートグリッド構築は世界的な動き/各地で進む実証実験
 3 スマートメーターの導入開始
十分な説明をせずメーターを交換/スマートメーターから発生する電磁波
 4 スマートメーターの安全性と節電効率
高コストなのに節電効果はわずか?/節電効果よりも人件費削減が狙い? 情報公開をし、必要性を議論すべき
 5 無線通信のエネルギー消費は有線の一〇倍
スマホや携帯電話の使用電力/急増する電力消費
第七章 電磁波の法的規制と研究
 1 スウェーデンの研究者が大阪で講演
スウェーデンの電磁波過敏症(EHS)問題/電力会社が電磁波対策を実施
 2 日弁連が電磁波のシンポを開催
原因が解明するまで待てば被害者は増加/携帯電話の基地局撤去で体調不良が激減
 3 日弁連が「電磁波問題に関する意見書」提出
人権保障の観点から対策を/子どもたちを守る政治的判断が必要
第八章 企業利益より健康と子どもたちの未来を
 1 ISO26000で電磁波を環境汚染因子と明記
社会的責任を果たすための原則/予防原則と汚染者負担原則にも言及
 2 電磁波の規制と対策を求める欧州の勧告
子どもへの対策強化/無線周波数電磁波の発ガンリスク
 3 今の被曝基準では健康と子どもを守れない
 4 電磁波に予防原則適用を求める欧州環境庁
発ガン性の評価を巡る混乱/予防的行動を求めるEEA
 5 健康を重視するフランスの電磁波対策
科学的な証拠に基づいた勧告を発表/フランスで電磁波規制法可決
 6 電磁波過敏症の人権保護を求める動き
業界団体の圧力で廃案に/市民団体と研究者の反論

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