政策欠陥への警鐘 沖縄でも

◉『朝日新聞』2019年2月20日付より

 日本では、この 20 年あまりの間に、条例にもとづき 400 件を超える住民投票が実施されてきた。
 投票はなぜ求められてきたのか。村上稔『希望を捨てない市民政治』は、住民投票運動の当事者による回顧録である。記述からは、行政を統制することの困難さや議会の機能不全など地方政治の問題点が透けて見える。ある日、そのような現実に直面した市民たちにとって、住民投票はこれらを是正するための「最後の手段」であった。
 ただし住民投票という手法は、今なお論争の的でもある。(…)


【上田道明・仏教大学教授/地方自治論】