Amazon.com Int'l Sales, Inc.への小社出版物の出荷停止についての謹告

 小社は、Amazon.com Int'l Sales, Inc. が行っているAmazon Student プログラムの10%のポイントサービスからの小社出版物の除外について、昨年来、取次店を通じて、再三、警告を含むお願いを申し上げて参りましたが、残念ながら今日に至るも除外措置がなされておりません。 小社は、同プログラムの10%のポイントサービスについて、定価販売を約した再販売価格維持契約違反と判断しており、同サービスからの小社出版物の除外要請については、公正取引委員会も認めているところです。このまま、同サービスが継続されると、ルールを守って販売している街の書店への影響は、図り知れません。 従いまして小社は、再販売価格維持契約に基づき、Amazon.com Int'l Sales, Inc.に対する、小社出版物の出荷を、来る5月7日より一時停止することと致しました。一時停止期間は半年間で...

いま出版社に求められていること

出版協会長/緑風出版代表 高須次郎  声明にあるように、ポイントカードによる値引きは、再販制度を内部から崩壊させるものとして、これ以上看過することはできない。  出版協加盟社のうち51社は、8月7日までに、Amazon.com Int'l Sales, Inc.に対し、学生を対象に10%もの高率のポイントサービスを実施しているAmazon Studentプログラムから自社商品を1カ月以内に除外するよう求める申入書を送付し、8月20日までに回答するよう求めた。同時に、除外しない場合は、再販契約書の規定に従い、取次店に対し、同社への出版物の出荷を停止するよう指示することもある旨の警告をした。除外を求めた51社の点数は4万1740点、アマゾンデータベース約70万点の6パーセントにのぼる。  出版協は、会員各社の要望に基づき、昨年10月以来、3度にわたってその中止を求めてきたが、同社が依然として同...

ポイントカードは読者・消費者の利益になるのでしょうか?(FAQ)

一般社団法人 日本出版者協議会東京都文京区本郷3-31-1 盛和ビル40BTEL 03-6279-7103/FAX 03-6279-7104  今はどんなところでも商品を買うとポイントカードがついてきます。貯まればあとで使えてちょっと得をした気分になります。もう少しで500円分となると、思わずそこで買い物をしたりしてしまいます。すごいのになると同じ店ですぐ使えるところもあります。 でも私たちは本のポイントカードには反対なのです。読者・消費者のそんなささやかな楽しみに反対なんて、ちょっとおかしいんじゃないの? と言われそうですが、本については反対なのです。それはなぜか? 私たちの言い分も聞いてください。 Q 本や雑誌は、どうして定価販売なの? ずるくない? A 同じものなら東京でも札幌でも沖縄でも同じ定価。他の商品は、安売りありでいろいろな価格がついているのにおかしく思われるのもわかります。...

ポイントカードによる値引き販売に反対します

読者、書店、取次店、出版社の皆様へ 2013年8月28日日本出版者協議会会長 高須次郎  学問芸術といった人間の知的創造物である著作物を書籍・雑誌・新聞などによって伝達していく行為は、一国の学問芸術、文化の普及ないしその水準の維持に欠かせないもので、多種多様な著作物が全国に広範に普及されることが求められています。しかも、それらは国民に均等に享受されるべきであり、離島・山間・僻地などを理由に価格差があったりしてはならず、全国どこでも同じ値段で知識や文化にアクセスできることが、民主社会の公正・公平な発展に役立つと考えられています。  その意味で、再販売価格維持制度は、著作物の普及という文化的、公共的、教育的役割を実現していくのに適しているとされ、独禁法制定以前からこうした商慣習があったこともあり、著作物については例外的に許されています。そして著作物再販制度のもとに、出版社、取次店、書店は再販契...