フランス人ジハーディスト―彼らはなぜイスラム聖戦士になったのか

¥ 2,200 (税別)

書籍内容

ダヴィッド・トムソン[著]小沢君江[訳]
四六判並製/240頁/2200円+税
ISBN978-4-8461-1618-7 C0036

イラク戦争からシリア内戦に至る米軍などの有志連合軍による占領と空爆。イスラム国(IS)などのイスラム過激派の反撃。パリやニースでの無差別テロ。そのイスラム過激派に参加するフランス人など欧米の若者達。彼らはなぜイスラム教に帰依し、イスラム聖戦士として戦いに参加していくのか? 彼らは証言する。「ぼくたちに尊厳を与えてくれたのは、イスラームだ!
フランスがぼくたちに与えたのは屈辱だった……」。本書は、フランス人ジャーナリストの著者がシリアに向かう多くのフランス人ジハーディストとコンタクトし、彼らが初めて明かす証言をまとめたものである。イスラム国やアルカイダなどイスラム過激派の背景、構造、内状などを知るうえでも貴重な資料として注目されている。(2016.10)

■目次

1 殉死するためにすべてを捨てる
「すべてを捨て去らなければならない」
フランスのイスラームに反発する
どこにでもいるような若者のタイプ
「フランス十字軍」と戦う
2 ジハードのためのクレジット
殉死が与える七つの報酬
ラップを捨てる
毎朝銀行に行く
シリアで忠誠を誓う
シャームへ発つ
3 妻子と共に
「十五歳の弟でさえシリアに行ったのだ!」
缶ビールを片手に、大麻を指に
内輪の結婚式
「当選者はそれぞれのチャンスに賭けた」
かつてなかった新しい世代
4 若い女性はシリアのジハーディストに憧れる
家族との反目関係
精神的打撃
「各聖戦士のうしろには一人の女性がいる」
5 万能のグーグルとLOL(大笑い) ジハード
「グーグルでイスラム教への改宗法を調べる」
まず自分の写真をアップロードする
「LOL(大笑い) ジハード」
6 ジハード勧誘者のフェイスブック
「ウェイク アップ ウンマ(目覚めよ、イスラム共同体)」
遅まきながら
イスラム教に帰依する
「椅子から立ち上がることはない」
7 ハラールネットワーク
日常からのエスケープ
諜報局もお手上げ
8ウェブ聖戦士世代
「ジハード(聖戦)には、当時はまだエキゾチックな響きがあった」
孤独と共鳴
「もうじき来るのは、インターネット世代革命」
ジハードのイコン、ビン・ラディン
一六〇〇頁におよぶ記念碑的作品
9 聖戦のパンテオンに
戦士のスター化
「アニメ『ライオン・キング』のビデオの前で、ぼくは生まれて初めて涙を流した」
西洋が発明したインターネットを、彼らを攻撃するための武器にする
10 チュニジアのイスラム観光
燃え上がるアメリカ大使館の上に黒い団旗
サラフィストにとって予想外の救い
シャリーア法支持者
「コーランを三日間読みつづけた」
11 歓迎されないフランス人ひげ男たち
チュニジアから
「ここではイマームは、直接問題のテーマに入る」
フランスでの疑い
12 レバントのアルカイダ・フランス人部隊
兄弟殺し戦争
肉弾
「あるグループは、他のグループよりも誠実だ」
彼らの首長になること
「首長の教祖化」
13 当局の偽りの寛容さと無力感
「飛行機の中でブラックはぼく一人」
「シャンゼリゼでの大規模なテロ計画」
ムジャヒディン(聖戦士)のパリ・ユーロディズニーランド
止められないフランス人の若者たちの流出
14 アッラーの敵、フランスを攻撃するためにフランスに戻る?
四〇〇人から五〇〇人のフランス人ジハーディスト
あとには戻れない選択
一つのジハードから別のジハードへ
「フランスでの一回のテロにつき、一〇〇人の兄弟戦士を動員」
ヨーロッパへの脅威
訳者あとがき

納品について

版種類

印刷製本版, 電子書籍版

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