市民の疑問点わかりやすく解明

◉『しんぶん赤旗』2017年11月26日付

 東京大阪間を世界最速時速505キロメートルで走行するリニア新幹線の技術に、自慢と好奇心から無批判に賛成する人が少なくない。本書はそうした現状を踏まえ、リニア新幹線の問題点を36個の Q &A方式で大変分かりやすく浮き彫りにしている。/Q &Aでは、「どのような計画ですか」「超伝導技術とな何でしょうか」から始まり、「電磁波対策はどうなっていますか」
「ドイツや中国のリニアはどうなっていますか」など関心にそって問題点が指摘されている。/リニア新幹線は速いのが取りえ以外マイナスしかない。現在の新幹線の3〜4倍の電力を消費し、建設費も約9兆円の予算というが、それ以上かかるともいわれる無駄の代表である。人口が減少する中で、乗客が増大するとの需要予測は過大である。国は昨年JR東海への3兆円の財政投資を実行したが、今後赤字は国民に押し付けられる。/(…)この本は、市民が疑問に思う点から出発し、問題点を丁寧に告発してリニア新幹線計画の白紙撤回を求めている。


【関島保雄・弁護士・ストップ・リニア新幹線訴訟弁護団共同代表】