健康をむしばむ電磁波

¥ 2,400 (税別)

書籍内容

松本健造[著]
四六判並製/296頁/2400円+税
ISBN978-4-8461-2404-5 C0036

「オール電化の家を建ててから、流産を繰り返している。IH調理器が悪いと聞いたが、なぜですか」。電磁波関連の取材先で、ひとりの女性に問われた。IH調理器は、電力業界が進めるオール電化の旗頭だ。数百ミリガウスの強い磁場が出てもお構いなし、法的規制は無いに等しく、電機・建設業界と提携して広まった。16ミリガウス以上で流産のリスクが高まるとの欧米の研究報告があっても、国内では報じられず、国と業界ぐるみで電磁波は安全だからと宣伝を続ける。
WHOの要請で日本でも本格的な疫学調査が行われ、送電線からの小児白血病発症リスクが明らかになってもこれを隠蔽する政府。日本は電磁波公害が野放しで、携帯電話5Gの普及でますます危険な国になっている。
本書は、電磁波公害を追い続ける元朝日新聞記者がその実態をレポートし、対処法を提案する。(2024.6)

■内容構成

まえがき 自分の体は自分で守ろう、健康をむしばむ電磁波の真実
序 章 電磁波の正体と基礎知識
第一章 現代のカナリアたち
1 電磁波が強い沖縄、三本組引き込み線に欠陥
2 高圧送電線でがんや心臓疾患が多発、撤去成功の主婦グループ
3 携帯電話で聴神経腫瘍となった男性の告白
4 乳がん急増、携帯電話も危険要因と米国の専門医が警鐘
5 太陽光発電で電磁波過敏症となった主婦
6 基地局の高周波に直撃される職人たち、転落など労災事故の危険
7 なぜ子どもの染色体がモザイク型に? IHの危険を訴える母
8 基地局の周囲で異変。ミツバチが消え、カエルやスズメが激減
第二章 激増する電磁波、むしばまれる健康
1 送電線の近くで白血病など各種がんが増加
2 急増する電磁波過敏症と人々の避難場所
3 携帯電話の電磁波で不眠症になる
4 アルツハイマー病のアミロイドベータ、電磁波で増加
5 電磁波で精子のDNA異常と奇形、男性不妊の原因に
6 携帯基地局の周辺で白血病や脳腫瘍など異常症状が続発
7 増える脱毛や耳下腺腫瘍、携帯電話のリスク高まる
8 難病ALS、超低周波電磁波が危険因子か、溶接工などにリスク
第三章 激増する電磁波、発生源は
1 電車に乗れない人々、交通機関の電磁波汚染
2 発見困難な忍者型の偽装基地局が急増
3 コードレス電話は室内の最強の発生源
4 保育器の電磁波で心拍に異変、SIDSも電磁波と関連か
5 配線ミスにご注意、天井裏から異状電磁波の恐怖
6 電気製品が危ない、電気毛布や電動歯ブラシで体調不良も
7 インバーターから出る「汚れた電気」、頭痛など体調不良の原因に
8 電磁波過敏症の少女、無線LANで自殺、有線LANに切り替えを
9 汚れた電気を発生、インバーター式蛍光灯で頭痛や皮膚障害
10 隠れ配線の恐怖、沖縄で見た欠陥工事
第四章 自衛策、どうしたら電磁波被害を防げるか
1 距離の原則、発生源から遠ざかる、送電線下から家を動かす
2 携帯基地局の電磁波は金属入りシートで防ぐ
3 送電線の電磁波を大幅カットする「三つ編み」化、隠したがる電力業界
4 電磁波を出さない家電製品、魔法の仕組みは「電流の向きを互いに逆に」
5 頭痛がする部屋、電磁波の測定で原因機器の撤去・改善へ
6 難治性の電磁波過敏症には抗酸化物質の摂取を

7 電場が健康影響、アースで屋内配線や電気製品の電界を除去
8 モデルハウス、自力で電磁波対策の家を作る
9 体にたまる電気、新健康法アーシングで放電
第五章 有害のメカニズム
1 赤血球が数珠つなぎ、頭痛や思考停止の原因に
2 電磁波がてんかん発作を発症、京都の暴走事故現場に携帯基地局
3 電磁波で活性酸素が発生、耳鳴りや難聴、生体組織の破壊を誘発
4 電磁波が染色体異常を促進、流産のリスク、ガン治療の分かれ道
5 電磁波が血液脳関門を破壊、若年性健忘症など記憶障害の原因に
6 電磁波で心臓発作、パンドラの箱はカルシウムイオンで開く
7 発達障害の増加に電磁波が関与か、重金属が相乗効果
終 章 電磁波放任は国策、検証と提言
1 日本はなぜ電磁波後進国か、疫学無視の悪習がいまも
2 疫学調査を否定する国

あとがき

 

納品について

版種類

印刷製本版, 電子書籍版

著者紹介

著者紹介
松本 健造(まつもと・けんぞう)
1948年 福岡県生まれ。
1970年 京都大学工学部化学工学科卒業。
1973年 京都大大学院修士課程修了。朝日新聞社に入社。
地方勤務の後、社会部や科学部で取材記者。調査報道によって、1980年代後半に続発したオートマチック車の暴走などの欠陥車問題や、企業が社員に無断で保険加入させて死亡保険金を独占する悪習「団体定期保険」問題などを手がけた。
2004年4月から地方記者勤務(高崎支局、平塚支局、大牟田支局、日田支局)。

[主な共著]昭和天皇崩御の前後の世相を描いた『ルポ・自粛、東京の150日』(朝日新聞社)、原発事故から5年目の現地ルポ『チェルノブイリ・汚染大地』(同)、
著書に『告発・電磁波公害』『隠された人災――火災死急増とバス事故の真実』(緑風出版)など。

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