書籍内容
「アイヌ民族共有財産裁判の記録」編集委員会[編]
A5判上製/616頁/6000円+税
ISBN978-4-8461-0908-0 C0036
国にあらゆる財産や仕事を一方的に取りあげられ、あまりに悲惨だからわずかの土地と仕事の糧を与えてやるが、「おまえ達は『旧土人』で無能力だから管理は出先の役人がやってやる」──こうして明治から北海道庁が管理してきたアイヌ民族共有財産。アイヌ文化振興法の成立で返還されることになったが、杜撰かつ不正な管理で、財産は雲散霧消、あるものはこれだけで締めて130万円という。
あまりの理不尽にアイヌ民族は不正・不法を訴えるが、行政を弁護する司法の前に裁判は破れる。
本書は、アイヌ民族の尊厳と人権を懸けた〈百年のチャランケ=談判〉裁判闘争の全記録であるとともに、今日の日本国家によるアイヌ民族蔑視・差別の構造を余すところなく明らかにする。(2009.8)
■目次
第1部 アイヌ民族共有剤裁判の経過と意義について
1 アイヌ民訴区共有財産裁判の経過
2 裁判の意義および争点について
第2部 第一審 札幌地方裁判所 民事第三部
1 訴状および準備書面
2 証拠書類
3 原告意見陳述
4 札幌地方裁判所判決
5 原告団声明
6 全国連北海道知事宛要求署名
第3部 第二審 札幌高等裁判所 第三民事部
1 控訴状および準備書面
2 控訴人意見陳述
3 証人尋問調書
4 意見書等
5 札幌高等裁判所判決
6 北海道知事宛公開質問
第4部 最高裁判所 上告
1 上告申立
2 上告人要望書
3 最高裁判所上告棄却決定書
4 アイヌ民族共有財産裁判上告人緊急声明
付録
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