原発に抗う─『プロメテウスの罠』で問うたこと

¥ 2,000 (税別)

書籍内容

本田雅和[著]
四六判上製/232頁/2000円+税
ISBN978-4-8461-1621-7 C0036

私の足下には「津波犠牲者」と呼ばれる死者たちが、今や骨の断片と化して眠っているはずだ。実はその多くが、原発事故により、捜索から取り残された犠牲者でもある。原発的なるものが、いかに故郷を奪い、人間を奪っていったか……。
しかし、5年を経て、何も解決していない。
フクシマに生きる記者の現場からの報告。(2016.11)

■目次
プロローグ
第1章 希望の牧場
国が殺せと言っている牛/被曝した牛とともに/3・11
汚染された牧草ロール/国は俺たちを棄民にしたんだ
東電本社へ直接抗議へ行く/東電本店で/牧場通い
同意書の提出/記者会見/訃報/被曝牛/白い斑点/獣医
牛は見せ物じゃないぞ/最後のエサだよ、ごめんね
原発一揆/親指の傷跡/見捨てない
生き残ったことが地獄/何しに来たんだ
自分で判断するように/命というものが最優先
あなたも子どもの父親でしょ/しなくてもいいのか
モリモリ食って、クソたれろ/菅原です
そうか、気をつけてな/牛はものを言えないから
望郷の牛/なぜ、こんなことに/慰霊の日
支え続けたのは/カネより命
第2章 原発スローガン「明るい未来」99一枚の写真
看板の撤去/大切に保存はウソなのか
優秀賞おめでとう/原発が危ないから逃げろ
会津若松の実家へ行きたい/自分たちは難民になったのだ
生まれる命、守り抜く/いたたまれない後ろめたさ
初の一時帰宅/世界一、間違った標語/ネットの中傷
加害者とは思えない東電の姿勢
「原子力 破滅を招くエネルギー」/二十六年目の訂正
過ちは訂正しなければ/もう帰れないね/なぜ撤去
修繕を求める要望書/署名集め
望郷の いよよ遙かに いわし雲/「何やってんだ 東電は」
後世に残していくのも我々の役割/そんなケチな人じゃあない
よほどの理由があったんです/原発は人間をバラバラにしてしまう
神隠しされた街/僕の標語の書き換えと同じですね
町民は関心も興味もあまりないんです/町は再び過ちを重ねるのでは
むごい現実であろうとも/その後……
第3章 妻よ……
謝罪して欲しい/ 花咲く山里/計画的避難区域に
家族がばらばらになっちゃって/やっぱり我が家はいいね
私はここに残る/すぐに帰宅するように/たべらっしぇ
死んだ者への責任は取らないのか/星降る山里で
第4章 抗いの声
南相馬、覚悟の若女将 避難解除で旅館再開
南相馬 五年四カ月後の避難指示解除、川房地区の住民 居住制限区域も解除に憤り
夫と娘を失った七十五歳・黒沢さん
十三年前のインタビュー・「真実を隠す国家が被害を広げている」
エピローグ
追記/惜別

納品について

版種類

印刷製本版, 電子書籍版

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