放射能汚染の拡散と隠蔽

¥ 1,900 (税別)

書籍内容

小川進・有賀訓・桐島瞬[著]
四六判並製/292頁/1900円+税
ISBN978-4-8461-1805-1 C0036

福島第一原発は未だアンダーコントロールになっていない。放射能汚染は現在も拡散中である。政府・東電・自治体・マスコミが一体となって情報操作し、隠し続ける放射能汚染の実態……。
週刊プレイボーイ編集部が携帯放射能測定器をもって続けている現地測定と、首都東京での定点観測は放射能汚染の深刻さを証明している。
こうした状況下で、福島の汚染地域に住民を帰還させる政策は、未必の故意の殺人に等しい。福島の人びとは福島から逃げる勇気を持ってほしい。(2018.2)

■内容構成
はじめに
原発の電気は東京に送られているのか
水素爆発だったのか
知能低下と高齢者の死
参考文献
№1 東日本「放射能汚染」考えられる最悪のシナリオ 二〇一一年四月二十五日
日本政府の情報隠蔽は、国際的には「北朝鮮並み」
何度も国民を裏切った政府や推進派の希望的観測
避難民の数は三〇〇万人以上に膨れ上がる可能性も
№2 あまりにヒドすぎる菅政権「福島原発」情報統制の実態 二〇一一年五月二日
今や日本政府の信頼度は地に墜ちた
情報統制は復興の邪魔でしかない
№3 TOKYO放射線量リアルマップ 二〇一一年七月二十五日
東京の北東部に現れた放射線ホットスポット
福島から東京への放射線の流れがわかった
放射線放出ルートで今後も新しい汚染が続く
№4 東京、ホントの放射線量は5倍以上 二〇一一年八月一日
都はどんな方法で一〇〇カ所調査をしたのか
「測るのは勝手ですから」居直る都の職員
№5 恐怖の福島第一原発事故〝第2次被曝期〟が始まった 二〇一一年九月二十六日
七月と八月の二度、明らかに線量が上昇
〝臨界状態〟が継続している
東北道と国道四号は放射性物質の運搬路
〝被曝落葉〟が風、雨、雪で拡散
№6 放射能汚染ゴミが捨てられない 二〇一一年十月二十四日
街を作りかえなければ除染はできない
突然出た八都県貯蔵施設方針
政府の強権発動で最終処理施設を造れ
№7 首都圏ホットスポット 二〇一一年十一月七日
危険なストロンチウム90・60/不気味な上昇を見せる各地の線量
原発を止めなければ除染も意味がない
№8 現実の地震の影響か福島市でセシウム降下量が急増したワケ 二〇一二年一月三十日
№9 フクシマを襲う「水汚染地獄」 二〇一三年十月二十一日
事故収束作業は絶体絶命の状態
南相馬市の横川ダムで、一二五マイクロシーベルト/時の高線量
山間部の放射能汚染が地下水を通じ海洋汚染へ
福島の地下水で急激にトリチウムが増加
原発の災害規模と健康被害を正直に発表せよ
№10 「汚染水ダダ漏れ報道」に慣れてしまった自分と世間は大丈夫 二〇一四年三月二十四日
二四兆ベクレルの放射性物質の意味
汚染水ダダ漏れが続く福島第一原発の現状
三年という月日の流れが風化させる福島の現実
№11 東京四三カ所「放射能汚染」定点観測マップ 二〇一四年三月二十四日
三年間にわたって都心四三カ所で線量調査を実施
都心汚染は原発事故から約一年後にピークに達した
事故現場でトラブルが起きると都内の放射線量が上がる
№12 五輪工事で「セシウム汚染」が東京を再び襲う 二〇一四年三月三十一日
セシウムは地表面五㎝に居座っていた
工事で道路を掘り返すとセシウムが舞い上がる
新国立競技場付近はすでに線量アップ
№13 つくば学園都市で「謎の街路樹枯死」が続発中 二〇一四年六月九日
二、三年前から街路樹の立ち枯れ、衰弱が加速化
春になっても芽吹く気配がほとんどない
福島原発事故の影響はあるのか
№14 福島市の小中学校プールは放射線管理区域並みに汚染されている 二〇一四年八月十一日
文科省の言うとおりに測定してるから問題ない
福島市教委は生徒の安全を本当に考えているのか
№15 〝被曝国道六号線〟開通で放射能汚染が拡散する 二〇一四年十月十三日
六号線の通行は人体に有害だと行政も認識
福島第一原発付近で、最大二〇マイクロシーベルト/時を計測
毎日一万台以上が六号線を通行中。汚染拡大は不可避
元双葉町町長井戸川克隆氏インタビュー
№16 放射能汚染は予想どおり拡散中 二〇一四年十二月八日
№17 安倍政権の〝福島県民見殺し策〟が始まった 二〇一四年十二月八日
避難指示したときより高い基準で国は帰宅させようとしている
自宅から三〇〇m地点にプルトニウムが
賠償費用を抑えるために住民を犠牲にするのか
№18 検証「美味しんぼ」鼻血問題[前編] 二〇一五年三月二十三日
自分たちの知らない説は非科学的と断罪する日本の科学者
福島の人には福島から逃げる勇気を持ってほしい
№19 検証「美味しんぼ」鼻血問題[後編] 二〇一五年三月三十日
専門家の間でも被曝で鼻血が出るか意見は分かれている
鼻血問題を自分の政治活動に利用した議員たち
チェルブイリで起こった健康被害が福島で繰り返される
№20 核燃料がメルトアウト「フクシマ地底臨界」の恐怖 二〇一五年五月四日 169
南相馬市ばかりか、東京でも線量が異常な上昇を見せる
核燃デブリが地下で再臨界したら、東日本には住めない・
№21 国民の命を危険に晒す「年間被曝量二〇ミリシーベルトでも家に帰れ」 二〇一五年六月二十九日
除染基準の三六倍を記録する家でも帰らされる
十九歳以下ではがんが多発する
国の放射線に関する発表はウソだらけ
№22 福島汚染プール問題 二〇一五年八月三日
そもそも表面汚染の測定データは取っていない
校外ランニングで内部被曝の可能性も
№23 菅直人が行く「見捨てられゆく福島」第1回 二〇一五年十月十二日
飯舘村、大熊町の住民にも帰還計画
〝爺捨て・婆捨て山〟と化す福島の仮設住宅
放射性物質の焼却施設がひそかに続々と建設中
№24 菅直人が行く「見捨てられゆく福島」第2回 二〇一五年十月十九日
強制帰還させられる南相馬市の除染は地形的に不可能
阿武隈で現れ始めた動植物の異変・病変
高濃度のセシウムがダムの水に流れ込んだ
フクイチを前に菅氏が語り始めた「事故現場に乗り込んだ真相」
№25 菅直人が行く「見捨てられゆく福島」第3回 二〇一五年十月二十六日
津波が再び襲う場所に放射性廃棄物の山が
ベント塔の腐食が二年前より拡大
海水と海砂を分析。核燃料デブリは地中にメルトアウト
フクイチ周辺にだけ発生する不思議な霧の正体
№26 構内取材でわかった「ノーコントロール」「汚染水たれ流し」の実態 二〇一六年二月二十九日
増え続けるタンク。汚染水はやはりコントロールできていなかった
イチエフ以外での撮影も東電の厳しい検閲が入る異常
№27 空からイチエフを見てみたら放射性ゴミの焼却が次々と始まっていた
東電が隠したがった謎のタンクの正体は
№28 住民を被曝させる〝棄民〟政策がさらに進んでいる 二〇一六年三月十四日
村の復興のために子供に戻ってほしいと懇願する飯舘村長
戻る住民は一割程度で、高齢者が多いのが実情
№29 五年たっても、福島の汚染地域は住んでいいレベルではない 二〇一六年三月二十一日
福島の学校は新潟の六〇〇〇倍も汚染されている場所がある
海水の汚染も計測。汚染魚が流通する可能性も出てくる
№30 五年たっても首都圏で福島より放射能汚染のひどい場所があった 二〇一六年三月二十八日
水元公園は南相馬市並み。松戸市にはそれ以上の場所も
№31 強制帰還策で福島の甲状腺がんは激増する 二〇一六年四月十一日
日本の原発被害者への補償はチェルノブイリと比べて全然不十分
№32 伊方原発・川内原発を第2のフクイチにするな 二〇一六年五月十六日
気象庁も混乱する異例だらけの熊本地震
中央構造線直下地震、南海トラフ、噴火、どれが起こっても原発は危険
№33 この検討委員会では福島の甲状腺がん患者は本当に抹殺される 二〇一六年六月二十七日
チェルノブイリ同様、五歳以下からがん患者が
患者のデータを医大が隠そうとする理由
甲状腺がん患者の存在をなかったものとする
あとがき

納品について

版種類

印刷製本版, 電子書籍版

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