香りブームに異議あり

¥ 2,200 (税別)

商品コード: 1814-3 カテゴリー: , , ,

書籍内容

ケイト・グレンヴィル[著]/鶴田由紀[訳]
四六判上製/204頁/2200円+税
ISBN978-4-8461-1814-3 C0036

香水などのフレグランス製品で頭痛が起きる著者(オーストラリアを代表する作家)が専門家の力をかり、医学論文や様々な文献にあたり、問題の大きさと根深さを明らかにしてゆく。平易な文章で、語りかけるように解説しているが、香りを取り巻く恐ろしい事実を余すところなく知ることができる。
香りで体調をくずす人は全世界に大勢おり、放置すればひどいアレルギー症状や化学物質過敏症などを引き起こす、重大な問題だ。
(2018.9)

■内容構成
第一章 プラネット・フレグランス
第二章 被害者はどれくらい?
第三章 ボトルの中には何が?
第四章 鼻は知っている
第五章 ラベルに隠されたものは
第六章 誰がテストしているの?
第七章 フレグランスを守るため
第八章 研究所ではわからないこと
第九章 ヒゲ剃りあとにつけるのは?
第十章 分解不能
第十一章 意外な結果
第十二章 空気はみんなのもの
第十三章 フレグランスなんかいらない
原注
謝辞
訳者
あとがき

納品について

版種類

印刷製本版, 電子書籍版

書評

浮かび上がる安全性への疑問

(…)国際機関の発表や学術論文など1次情報から引き出された事実が、香料の安全性に対する疑問を浮かび上がらせます。香料成分の安全性テストを実施している国際機関はIFRA(国際香粧品香料協会)です。ここでの検査は主に皮膚のみで、香害で問題となっている吸入による暴露はありません。危険成分も指定していますが、あくまで定量的リスク評価、つまり病気一歩手前になるまでにどれくらい暴露できるかということでしかありません。(…) そして私が最も恐ろしいと感じたのは、ほとんどの人が毎日使っている合成洗剤は。その主成分の界面活性剤に問題があるだけでなく、「洗い立てのようないい香り」をわざわざ付けるために、内分泌かく乱作用のある合成ムスクを配合しているという事実です。 (…)絶望的なこの事実を突きつけられながらも、世界や日本で草の根運動が起き、地方自治体が香料自粛の啓発を始めたことに希望を感じます。

(杉浦陽子『消費者レポート』編集長) ◉『消費者レポート』2018年10月20日号

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