生物災害を防ぐために

◉『中国新聞』2003年7月14日付より

 バイオハザードとは、BSE(狂牛病)や病原性大腸菌 O157、新型肺炎(SARS)などに代表される生物災害のこと。病原体による被害だけでなく、遺伝子組み換えなどにより、環境に有害な影響を与える場合も含まれる。
 本書はバイオテクノロジーは自然界にない強引な技術で、発がん率の上昇などの負の面も存在すると指摘。病原体の取り扱いへの法的規制がない日本のバイオ施設を安全に管理するには、専門知識のない「素人」の問い掛けと、「市民的立場」を忘れない専門家の知識が不可欠と説く。