「米国産安い肉」生産過程の実像

◉『信濃毎日新聞』2017年3月 26 日付

 米国有数の豚肉加工会社の工場で、労働者に謎めいた症状が出てきたのは生産ラインの加速後だった。膝から下が焼けるように痛む疾患は、後に進行性炎症性神経障害と命名され、食肉処理機器の欠陥が原因だとして、これが撤去された。
 患者の大半はヒスパニック系の移民就労者。彼らのその後を軸に、会社が移民労働者に頼った経緯、反移民条例の制定を巡る動き、過密養豚場における環境汚染や動物虐待を総合的にルポ。「米国産安い肉」生産過程の実像に迫る。