スーパーマンは来ない──米国の水汚染と私たちにできること

¥ 3,200 (税別)

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書籍内容

エリン・ブロコビッチ[著]、旦 祐介[訳]
四六判上製/438頁/3200円+税
ISBN978-4-8461-2301-7 C0036

地球上の生き物にとって、綺麗な水は水素や酸素と同じくらい重要である。この惑星の水の現状にこだわってきた、映画『エリン・ブロコビッチ』の環境問題活動家、エリン・ブロコビッチが、水問題で今何が問われているかを語る。大規模工場・大農場や軍事基地が垂れ流す化学物質や発ガン性物質PFAS(有機フッ素化合物)などによる全米の水道水汚染——その事実を隠蔽するまやかしの科学を強く糾弾し、飲み水汚染によるガン・クラスターが報道されない現実を告発する。
市民を救う「スーパーマンは来ない!」 ひとりひとりが立ち上がり、水汚染をなくそうと行動を呼びかける!(2023.1)

■内容構成

『スーパーマンは来ない─米国の水汚染と私たちにできること』◉目次

 

はじめに

第一部 恐ろしい真実
第1章 どうやってここまで来てしまったのか
水に関する法律と環境保護庁の誕生
拡大する健康危機
聖火を渡す
【コラム】単位を理解する
【コラム】有毒物質とインパクトを定義する

第2章 ヒンクリーから始まり、今やいたるところに
三つのLを学ぶ。ロジック、レバレッジ、ロイヤルティ
アクション・ステップ:問題を特定する
科学を悪用する
【コラム】第一歩

第3章 点と点を結び、地図を作る
ガン・クラスターとトレバー法
【コラム】アクション・ステップ 好奇心を持て、本当のところ何が起きているのか、何ができるか
【コラム】活動に参加したい?

第4章 化学物質の海に浮かぶ
【コラム】誰が水道水を浄化しているのか。

第5章 有害物質のトップ
【1】六価クロム
国の規制
州の規制 (最大汚染度と公衆衛生基準)
健康への影響
【2】クロラミン類
国の規制
健康への影響
【3】鉛
国の規制:「鉛・銅の規則」
州の規制:ニューヨーク州とカリフォルニア州
健康への影響
【4】PFAS(有機フッ素化合物)
国の規制 PFOAとPFOSに関する生涯健康勧告
州の規制
健康への影響
GenX(ジェンエックス)
健康への影響
【5】フラッキング・ケミカル(水圧採掘用の化学物質)
国と州の規制
健康への影響
【6】TCE(トリクロロエチレン)
国の規制
健康への影響
まとめ

第二部 希望に満ちた未来のために
第6章 立ち上がる地域の人たち
ウェストバージニア州の水不足
一滴も飲める水がない
童話の枠を超えて
タイソン社を町から追い出す
六価クロムの浄化
私たちはケシ畑で眠っているのか?
【コラム】あなたの「なぜ」は何か

第7章 「意図しない結果」にノーと言う
クロラミンに反対するタルサ住民
コーパス・クリスティでお湯を沸かす
ハンニバル市から投票によりクロラミンを追い出す
コロンビア市の「安全な水連盟」
【コラム】アクション・ステップ(活動のしかた)

第8章 地元政治が暴走する
フラッキング地震
フラッキングを禁止した町
【コラム】アクション・ステップ
第9章 軍事基地の公害と闘う英雄たち
キャンプ・ルジャーンの汚染
ピーファス(PFAS)危機
軍事汚染懸念物質
【コラム】アクション・ステップ  メディアとのコンタクト入門

第10章 環境保護庁とフロリダの海岸線とを取り戻す
トップからの脅し
フロリダの「沼の水を抜く」、そして緑の苔を浄化する
環境保護庁対経済
【コラム】アクション・ステップ
第三部 最後の呼びかけ
第11章 デイ・ゼロ(すべての始まり)
減少する水の供給、変化する気候
きれいな水へのアクセス
投票に意味がある
ビジネスリーダーを見る
直接行動を起こす
フットプリントを減らす
第12章 行動する時が来た!
「ヒューストン、緊急事態発生」
水危機において市民ができる七つのステップ
【コラム】国家的優先事項
信頼回復
水道事業者
ビジネス
科学と健康の専門家
規制当局
議員 ─362
人々
ミネラルウォーターは解決策になるか?
環境運動ははすべての人の利益のため
混乱を引き起こす人がもっと必要だ
センセーショナルな瞬間
分水嶺の瞬間

付録:活動団体リスト
謝辞
原注
索引
訳者あとがき

 

 

納品について

版種類

印刷製本版, 電子書籍版

著者紹介

著者紹介:エリン・ブロコビッチ(Erin Brockovich)
ブロコビッチ・リサーチ・アンド・コンサルティング会長。1960年カンザス州ローレンス生まれ。カンザス州立大学に学ぶ。カリフォルニア州の法律事務所で働いていた時、水道水汚染の住民訴訟をまとめ、史上最高の賠償額で勝訴した。この活動は、ジュリア・ロバーツがアカデミー賞を受賞した2000年の映画『エリン・ブロコビッチ』のメイン・テーマとなり、活動の経緯や苦労を綴った本 Take It from Me: Life’s a Struggle But You Can Win は『ニューヨーク・タイムズ』紙のビジネス書ベストセラーとなった。その後環境問題の活動家として、米国議会で度々証言する他、全米および世界各地の何百もの環境問題や訴訟に関わり、数多くの講演依頼をこなす。また、カリフォルニア州消費者弁護士会やハーバード大学公衆衛生大学院などから多数の賞を受賞している他、ロヨラ・メリマウント大学やルイス・アンド・クラーク・ロースクールから名誉博士号を授与されている。
「私が仕事として最もやりがいを感じるのは、市民の健康と安全を脅かすことになる欺瞞を克服することです」(財団のウェブサイトから)という言葉の通り、数々の交渉や裁判を通じて、水汚染の重大さを訴えて続けている。

訳者紹介:旦祐介(だんゆうすけ)
人間の安全保障学会特別顧問。1956年東京生まれ。東京大学教養学部卒業、米国アマースト大学教養学部卒業、東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学、東海大学教養学部教授、東洋学園大学副学長・学長歴任。この間イギリス・ケンブリッジ大学クレアホールとオーストラリア国立大学客員教授、日本人間の安全保障学会会長も務めた。専門はイギリス帝国史、人間の安全保障。民間軍事安全保障会社、地球温暖化の科学、サイバーセキュリティ、内分泌撹乱物質・添加物や有機農法に関心を持つ。趣味は室内楽演奏、モータリゼーションの文化と歴史。

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