書籍内容
早房長治[著]
四六判上製/216頁/1800円+税
ISBN4-8461-0411-7 C0036
日本中でリストラの嵐が吹き荒れた。このような状況でこそ、最も頼りになるべき労働組合が雇用を守ることがきず、勤労者の信頼を失い、組織率は20%を割ってしまった。連合幹部から要請を受け、中坊公平氏らとともに、連合評価委員会を組織し、組合のあるべき姿を模索し続けた著者が、抜本的改革の必要性を熱く語る。(2004.7)
■目次
はじめに
時代の変化に対応しなかった労組/外部の手を借りて抜本改革を目指す
労組を厳しく批判した評価報告書/地域労組をヒト・カネで支援せよ
若者が人生設計を描けぬ社会に展望なし
第1章 劣悪化する労働環境
生活保護以下のパート賃金/常用パートが少ない日本/ 悲惨な中小企業の労働環境
派遣労働者を苦しめる三つの劣悪環境/ 三〇〇万人を超えたフリーター
生涯設計を描けない若者たち
第2章 労働組合は、なぜ無力なのか
企業生き残りを優先する労組幹部/今日でも中流意識に浸る正社員
リストラへの見通し甘かった労組/苦し紛れに「美風」を捨てた経営者
組合員に上部組織無用論が台頭/なぜ「経営者の独走」は始まったのか
第3章 労組はこの三〇年間、何をしたか
石油危機後に労使協調に傾斜/日本的経営に終始協力した労組
連合の発足は再生の足掛りにならず
第4章 いま、労組の中で起きていること(1)
単産と地域労組がしばしば対立/旧地方組織を切り捨てた連合
コミュニティー・ユニオンの誕生/連合は新旧労組の対立の超越を
第5章 いま、労組の中で起きていること(2)
行動の決意伝わらぬ「日本の進路」/「二一世紀ビジョン」も内部の利害優先
企業別 組合と春闘を自画自賛/労組幹部のパラダイムが大転換
闘争精神を失った連合指導部/組合費の配分構造を再検討する必要
第6章 「労組のあるべき姿」連合評価報告書はこう作られた(1)
評価委員から厳しい批判相次ぐ/連合執行部からも自己批判/三都市でタウンミーティングを開催
「労組はNPOなどに非協力的だ」/ 労組改革に後ろ向き発言が続出/人を行動に導く言葉とは何か
第7章 「労組のあるべき姿」連合評価報告書はこう作られた(2)
いかにして労組に活力を吹き込むか/グローバリゼーションに強い疑問
中坊氏が「WHY文化」を主張/「ゆでガエル現象」に注意を喚起/連合役員が中間報告素案に反発
「不条理に断固闘おう」と説く中坊氏/連合副会長が企業別 組合擁護論/改革実行の工程表を迫る評価委
第8章 労働組合の再生は可能だ、そうせねばならない
大技術革新の衝撃と規制システム/普遍主義・平和主義・利他主義/労働者は常に新しい知識と技術を
企業別 組合の改革を先送りするな
おわりに
参考資料
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