書籍内容
ティエリ・クルタン[著]/上瀬倫子[訳]
四六判上製/384頁/2800円+税
ISBN4-8461-0606-3 C0036
マフィアについては長い間、わからない部分が多かった。社会から隠れてなかなか見えてこない。さまざまな報道もセンセーショナルで不正確なものがほとんどだ。
だが今や世界のマフィアは、越境犯罪組織と化し、第三世界の国家より大きな財力を得ている。麻薬、売春、人身売買から不動産・金融・投機へと 「ビジネス」を拡大させ、その膨大な不当利益をマネー・ロンダリングし、殺人と買収で一国の政治を手なずけるまでになっている。
本書は、フランスの司法官として実地で犯罪対策にあたっている著者が、膨大なデータをもとに、マフィアの定義、歴史と現況、組織編成と活動分野、国内外の拠点など、世界のマフィアの全体像を初めて明らかにした研究書である。(2006.7)
■目次
一九九七年初版の序文(第三版まで同じ)
第四版の序文
はじめに
第一章・世界のマフィアと大型犯罪組織
アルバニア、コソボ、マケドニア
中南米
メキシコ
コロンビア
ロシアとCIS諸国
ロシアの大型犯罪組織の概要
トルコ
極東
中国系の黒社会
日本
米国
イタリア
シチリアのコーサ・ノストラ
カラブリアのヌドランゲタ
カンパーニアのカモッラ
プッリャのサクラ・コローナ・ウニータ
南部イタリアのマフィア機構のまとめ
第二章・マフィアの定義
マフィアの特徴
凶徒の結社、大型犯罪組織、マフィア
第三章・マフィアが社会に及ぼす影響
マフィアと政治、国家
マフィアと経済
マフィアと防衛
マフィアと法
マフィアと娯楽産業・興行界
結論
資料
訳者あとがき
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