書籍内容
ジョエル・コヴェル[著]/戸田清[訳著]
四六判上製/524頁/3400円+税
ISBN978-4-8461-0912-7 C0336
[原著]Joel Covel (2007) The Enemy of nature, THE END OF CAPITALISM OR THE END OF THE WORLD?, Zed Books Ltd.
環境ホルモン、地球温暖化など地球環境の危機が叫ばれ、国際社会の取り組みが強化される一方、環境危機は「つくられたもの」「思い過ごし」、ダイオキシンや環境ホルモンは怖くない、地球温暖化はたいしたことはない、エネルギーも食糧も十分にある、といった環境問題懐疑論のキャンペーンが展開されている。そして「不安を煽るな」と環境保護や温暖化対策を求める専門家や運動を攻撃する。これら環境問題懐疑論者はグローバルな経済成長こそが大事だとする市場原理を優先する新自由主義と不可分である。本書は、これらの主張を詳しく分析、批判し、環境危機の本当の実態に迫る(2008.4)
■内容構成
第二版のまえがき(2007年)
初版のまえがき(2002年)
第 I 部 自然の支配
第1章 序論
第2章 エコロジー危機
環境破局の概略
終わりなき国家テロ的戦争
水が来たとき
エコロジーの崩壊
第3章 資本
事例研究(インド・ボパール事件)
成長の秘密が明らかに
蓄積
破滅的な炭酸ガス排出量取引
第4章 資本主義
生活世界への侵入
資本循環の加速
グローバル化すなわち膨張過程を監視する地球規模の体制の確立
責任者たち
告訴
第 II 部 自然の支配
第5章 様々なエコロジーについて
生命とは何か?
人間について
生態系の統合と解体
第6章 資本と自然の支配
自然に対する癌の病理
自然のジェンダー的分岐
資本の勃興
哲学的間奏曲
資本主義の改良可能性について
第 III 部 エコ社会主義への道
第7章 序章
反資本主義闘争の一般的条件
第8章 現代エコ政治の批判
変革の論理
緑の経済学
環境哲学(ディープ・エコロジー、生命地域主義、エコフェミニズム、
ソーシャル・エコロジー)
デモクラシー、ポピュリズム、ファシズム
第9章 未来の先取り
ブルーデルホーフ
社会主義
私たちのマルクス
生態中心的生産
第10章 エコ社会主義
エコ社会主義的変革の一般モデル
統合的コモンズに向けて
エコ社会主義的動員のパターン
生態中心的生産の地帯
全体を引きうける
エコ社会主義の党とその勝利
地球の用益権者
原注
文献リスト
邦訳等文献リスト
訳者あとがき
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