買い物難民を救え―移動スーパーとくし丸の挑戦

¥ 1,800 (税別)

書籍内容

村上稔[著]
四六判並製/196頁/1800円+税
ISBN978-4-8461-1411-4 C0036

今、「買い物難民」は、全国で600万人以上。生きる基本である食料を買いに出られない高齢者が、日々増えています。
本書は、長く市議会議員だった著者が、新たなビジネスとして仲間と始めた、「移動スーパーとくし丸」の奮闘記です。
本の中では、ソーシャルビジネス創業のノウハウや意義、社会問題としての「買い物難民」の現実、その背景にある政治・行政の問題点、将来あるべきビジョンなどが存分に語られています。超高齢化社会を迎えた、これからの持続可能なローカル経済はどうあるべきか……。
これぞハッピーになるソーシャルビジネスです!
(2014.6)

■内容構成
はじめに
第一章 ソーシャルビジネスとの出会い
選挙で落選し失業者になる
ソーシャルビジネスってなんだ
移動スーパーをやろう
買い物難民はなぜ生まれてきたのか
弱者切り捨ての政策
もう四日も食べてない
移動スーパーがシンプル&ベスト
第二章 創業へ
補助金なしではムリ?
「あいきょう」との出会い
地元スーパーと組む発想
とくし丸の三つの基本理念
個人事業としてのソーシャルビジネス
地域スーパーの「攻める戦略」
本部はプロデュース機能
儲けを確保するプラス一〇円ルール
車をどうするか
協力スーパーあらわる
お客様を探して歩く
いよいよ開業へ
第三章 「開拓歩き」から見えてくるこの国のカタチ
難しいほどラッキー?
日本の町にはパブリックがない
ワンダーフルな町
縁の切れた家
お客様さがしのテクニック
第四章 チームの絆でハッピーになる
チームでトラブルを乗りこえる
第一号販売パートナーあらわる
生鮮スーパー・ニコーとの出会い
エリアの効率性
中島のコミュニティを復活させる
第五章 希望を作るソーシャルビジネス論
魚群迫る大海原はどこにあるか
移動スーパーの市場
地域密着人口「増」の時代
買い物難民の市場はブルー(憂える)オーシャン?
ムダな事業が町をこわす
現実とかい離した行政の対策
市民が作るソーシャルキャピタル
第六章 平和と永続性のソーシャルビジネス
シューマッハーのスモール・イズ・ビューティフル
誰でもはじめられる
権力集中を反転させる
小さな規模に英知が宿る
人間の創造力を生かす仕事
第七章 ハッピーになる仕事の哲学
ヒルティの幸福論
人間は働かなあかん
危機を乗りこえて
「お客様目線」から「家族目線」へ
全国に拡がる「とくし丸地域連合」
強い社会を作る
ハッピーになるソーシャルビジネス
あとがき

納品について

版種類

印刷製本版, 電子書籍版

書評

地域経済の自立目指した挑戦

(…)経営者が巨利を求めず、持続を第一目的とする。資本もスケールも小さいまま続ける、そうなれば生産、流通、消費の過程で人々の信頼と愛情が生まれ、新しい共同体が構築される。/そんなソーシャルビジネスを構想中だった著者が、徳島の地域プロデューサーの住友達也氏に参加を誘われた画期的な事業が「とくし丸」だった。/大規模量販店の地方侵略で、各地で地元の専門店や小型スーパーが衰退。近所の店が消え、食料品を買うのが難しい高齢者や弱者は、町にもへき地にも増加中だ。ある推計によれば、こういった買い物難民が全国に約600万人いるという。/彼らを救い、ビジネスとして成立させるのが「とくし丸」の目標だ。本書はグローバル経済に対する挑戦だ。

【中村敦夫・俳優/作家】 ◉『信濃毎日新聞』2014年8月17日付より。

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