書籍内容
木原千珂[著]小沢君江[協力]
四六判上製/248頁/2200円+税
ISBN978-4-8461-1506-7 C0095
30歳過ぎから聴力を失いながらも、パリで画と版画に命を削り、ビュラン(彫刻刀)で描いた銅版画で高い評価を受けるようになった木原康行は、68歳の時、オーギュスト・ロダンが初代会長を務め、25名しか枠のない、フランス画家版画家協会の正会員に選ばれる。
本書は、妻で画家でもある千珂が、連れ添った日々を振り返って綴った、ある版画家家族の物語である。何のあてもなく渡仏し、異国パリでの慣れない暮らしや振り回してしまった娘たちのこと、個展を目指して日本とパリに別れながらの夫婦の往復書簡や思い出の旅など、画界に認められるまでの苦労も含め、連れ添った60年を語っている。
(2015.4)
■内容構成
康行の死、私の白い道
木原家と名寄
出生、少女時代、戦争
女子高校・大学時代
魔の一夜
家庭生活
パリ第一歩
日本での画廊探し、個展
東京・パリ間の航空書簡
美珂にとってのパリ
千春の学校生活
手紙の対話(一九七四年~七九年)
ネパール、インドの旅
ドイツ旅行
康行の体調の変化
家族にとっての悲運
康行の日本滞在
ガイドの仕事
ニューヨークにて
パリでの展覧会、康行の南仏滞在
アイルランドの旅
ギリシャの旅
エリザベートのこと
リエデルの支援
ブルターニュの旅
フランス画家版画家協会
旭川美術館回顧展
最期の日々
『パリ ノート』から抜粋
『沈黙の環』の出版に寄せて
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