書籍内容
ピースデポ・アルマナック刊行委員会[編著]/梅林宏道[監修]
B5判並製/260頁/2200円+税
ISBN978-4-8461-2011-5 C0036
2020年を機に創刊するピース・アルマナックは、核廃絶、脱軍備、平和のために働く市民、自治体などの座右の書となることを目指している。年鑑として、前年の主要な動向を記録すると共に、動向の検証、引用などの目的に有用な原点資料を翻訳・収録する。
今後の世界平和にとって重要な関心事であるロボット兵器や宇宙兵器の問題にも注目する。(2020.7)
■内容構成
第1章 核軍縮・不拡散:全般
第2章 核軍縮・不拡散:国連など多国間協議
第3章 核軍縮・不拡散:米国・ロシア・中国
第4章 核軍縮・不拡散:朝鮮半島および中東
第5章 自治体および市民
第6章 日米安保体制および自衛隊
第7章 通常兵器など
第8章 基礎資料
書評
世界の核を巡る動き 年鑑創刊
核兵器を巡る国際情勢について調べているNPO法人「ピースデポ」(横浜市)が核軍縮の動きや核保有国の政策などをまとめた年鑑「ピース・アルマナック」(緑風出版)を創刊した。昨年まで発行していた年鑑を一新し、解説を充実させて専門的な知識がない読者にも親しみやすくした。
ピースデポは 1998 年の設立以来、毎年「イアブック」として年鑑を発行。地球上の核弾頭の数のデータや、核政策に関する主な出来事を資料と統計で紹介してきた。
「ピース・アルマナック」の創刊号では、2019 年までの国連など国際機関における核軍縮の動向や、米中ロなどの核政策、日本国内の自治体や市民団体の主な活動などを計8章で紹介。各章の冒頭で、中村桂子・長崎大核兵器廃絶研究センター准教授らによる解説を載せ、各テーマの背景や展望が把握できるようにした。
新たな内容として核兵器だけではなく、人工知能(AI)を使った通常兵器の問題も取り上げた。また、日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書を採択した地方議会のリストなど、ピースデポが独自に調査した資料もある。
ピースデポ特別顧問の梅林宏道さんは「平和や核軍縮に関心を持つ人の座右の書にしてもらいたい」と話す。 (木谷孝洋)
◉『東京新聞』2020年7月7 日付
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