狂牛病─イギリスにおける歴史

¥ 2,200 (税別)

書籍内容

リチャード・レーシー著[著]/淵脇耕一[訳]
四六判上製/312頁/2200円+税
ISBN4-8461-9819-7 C0045

牛海綿状脳症という狂牛病の流行によって全英の牛に大被害をもたらしたのは記憶に新しい。この病気が人間のも感染することがわかり、クロイツフェルト・ヤコブ病と呼ばれる。本書は、全く治療法のない狂牛病をわかりやすく、詳しく解説した話題の書!(1998.9)

■内容構成
序文  ジェフリー・キャノン
はじめに 死者を撃ち殺すな
第1章 クロイツフェルト・ヤコブ病という人間の海綿状脳症
第2章 危機到来の背景
第3章 その他の海綿状脳症
第4章 サウスウッド報告書
第5章 一九八九年、防ぎようのないものを防ぐという難題の始まり
第6章 一九九〇年、牛海綿状脳症との最初の闘い
第7章 一九九一年、小康状態
第8章 一九九二年、最悪のシナリオが目前に
第9章 一九九三年、深まる危機
第8章 一九九四年、水平感染から垂直感染へと、危機拡大の兆し
関連年表
参考文献
索引
訳者あとがき

納品について

版種類

印刷製本版, 電子書籍版

書評

お役所の病理は、どこの国でも似たり寄ったり

……さらに感染源をたどって行き着いたのがこの本、リチャード・W・レーシー著、渕脇耕一訳『狂牛病─イギリスにおける歴史』である。 著者は狂牛病の危険性をいち早く指摘したイギリスの臨床微生物学者。かの国の狂牛病騒動の中心的な人物である。その彼が本書で暴いているのは、イギリス政府と農漁業食糧省の、いわばお役所病なのだ。希望的観測にもとづいて、すぐ「安全宣言」を出す。お役所の病理は、どこの国でも似たり寄ったりであるらしい。イギリスで初めて狂牛病が発見された1986年から累積発症例が14万件近くに及んだ94年8月まで、10年弱のドタバタ劇をみていくと、日本の将来が予告されているようでもある。 あと気になるのはこんな箇所。〈排除された臓物の範囲の決め方が、理解出来ない。牛の脳、脊髄、脾臓、胸腺、扁桃、そして腸に共通のものは何だろうか? お分かりかな? どれも商品としては、ほとんど価値がない。危険かもしれないものを何か排除しなければならないので、これらの器官を排除した。商業的損失がもっとも少ないものだけを、彼らは選び出した。そんなことがあり得るだろうか? あり得ると、私は考えている。 日本の狂牛病対策もEUを手本に進められていたはずだ。その本家本元がまさか……。最初「人には感染しない」といっていたイギリスで96年 に10人、2001年 9 月 の 時 点 で は100人強の患者が見つかっている。肉骨粉といっしょに、こんな発想まで輸入しているのではあるまいな。

◉週刊朝日週刊図書館 2001年11月 2 日号 斎藤美奈子の誤読日記より抜粋。

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