書籍内容
ティルマン・ラングナー[著]/染谷有美子[訳]
四六判上製/356頁/2800円+税
ISBN4-8461-0917-2 C0037
環境教育の重要性が声高に叫ばれていても、子ども達に何を教え、どうやって重要性を認識させるかは大変難しいものです。ともすれば、牧歌的な自然体験や技術的な解決策がもてはやされ、環境問題への社会批判的な視点がおろそかにされています。
本書は、環境政策先進国、ドイツの環境教育のための教本です。小学校高学年から高校1年までの生徒を対象に42単元を紹介しています。具体的なきっかけ作りを集め、単元毎に、ねらい、対象グループ、準備と実施、専門との関連、経験と成果というように目的を明確にし、環境教育に役立ち、成果の上がる授業内容になっています。教育者のみならず社会教育や家庭でも活用できるマニュアルです。(2010.2)
■目次
まえがき
日本語版への序文
第1章 エネルギー、大気、気候
今日は猛暑休暇~部屋の中の気候の簡単な調査
吹き荒れる風~風車を作ろう
パワー無しでは一日が始まらない~ある小学生のエネルギー的一日の過ごし方
人はどれくらいの力を持ってるの?~人と機械の仕事と仕事率
電気どろぼうたちをつかまえろ~探偵で環境保護に貢献
賢く&協力して~最新技術でエネルギーを節約する
寒い日には熱ーいアドバイス~暖房時の省エネ
ネガワットは貯金箱~資源を大切にするための経済的インセンティブ
温室の中にいるとしたら……~学校のためのCO2収支バランス
エネルギーは太陽からの贈り物~ソーラークッカーの作り方
ソーラーソーセージ~おひさまご飯
第2章 ごみ、原料、物質の流れ
“緑の”通学カバン~学生用品のエコロジーテスト
いつ、ごみに埋もれちゃう?~学校のごみの量
ごみと暮らし方 昨日、今日、明日─タイムトラベル
ドケチ先生のボロ儲け~環境保護と経済性
エーミールってかっこいい!~環境保護のための広告を作る
ごみの運行表~学校のものの流れ
運命の分かれ道~再資源化できるごみをひとつひとつ把握する
見えなくなれば無いも同然~ごみ処理見学
チョコレート物語~ある商品の足跡をたどる世界旅行
第3章 水
全部きっちり閉まってる?~ある学校の水の使用量調査
水のある生活、ない生活~グローバルな視点を得る
第4章 自然とその保護
足跡を探せ~発見ゲーム
足もとの大地~土を体験する
ぶーん、ぶんぶん~虫のための住みかを作る
鳥を飼ってるのは誰?~巣箱を作る
学校に着せる緑の服~外壁を緑化する
自然をちょっと元に戻す~学校の敷地の地面を掘り起こす計画
第5章 モビリティと交通
自由な時間の街を探そう~交通と住宅地の構造
自転車のための自然保護~地元で自転車に乗る
三回乗り換え?~バスと電車で学校へ
歩いていこう~徒歩で学校へ
日頃の食事は近所で育つ~地域の品物探し
地球を一〇周~学校の交通量を計算する
第6章 環境と健康
騒音を体験する~学校の周りの騒音マップ
魔法のテーブル~健康的な朝ごはん
何が入ってる?~健康的な食べ物のカードゲーム
牛がまだ牧草地にいるところ~有機農場への遠足
グリーンな企業精神~子どもキオスクとその他の生徒経営会社
第7章 学校や地方公共団体における参加
一面の大見出しとサブタイトルについて~環境プロジェクトの広報活動
……をどう思いますか?~環境活動にアンケートを活用
環境保護を組織する~エコオーディットのための未来ワークショップ
参考文献(原書の参考文献のうち邦訳が出ているもの)
訳者による補足参考文献およびインターネットサイト
訳者による解説
専門との関連による教科と対象学年の一覧(ページ)
索引
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