書籍内容
大沼安史[著]
四六判並製/292頁/2000円+税
ISBN978-4-8461-1617-0 C0036
福島第一原発事故から5年、政府・マスコミは事故を過去のものとして風化させようとしている。しかし海外メディアが伝えるフクシマの現実は恐るべきものだ。東京は放射性セシウムの「超微粒ガラス球プルーム」に襲われ、呼吸器被曝による人体への影響が必至。凍土遮水壁は上手く行かず汚染水は海へ垂れ流し。600トンもの溶融核燃料が地下に潜り再臨界し暴走する恐れ――などなど、憂慮すべき真実が、日本のメディアでは報道されない。
本書は、海外メディアが伝える「フクイチ」の恐るべき現実、日本のメディアが絶対に伝えない真実を明らかにする。(2016.9)
■目次
はじめに
東京は「超微粒ガラス球プルーム」に襲われていた!
『ルモンド』が「セシウム・ビー玉、東京へ」と詳報
杉並のエア・フィルターで確認 トリプル爆発で放出
「マスク着用」の警告さえ出ていたら……
「チェルノブイリ」でもなかった「新種の死の灰」
大熊町の水田でも二〇一二年に確認
飯舘村にはプール由来のウラニウム超微粒子
SGD──「海面下地下水放出」
「チェルノブイリ」を追いかける「フクシマ」
「移住」できなかったこどもたちに甲状腺障害
「わたしたちは捨てられ、忘れられているのです」
この先、一万六〇〇〇人以上の癌発症を予測
「われわれの原発は最高のお手本です」
「人間は被曝する準備ができていない」
「あと二十年から三十年の余生」
「死んだら、科学になる」
第1章 天網は漏らさず
「マニュアル」ではなく「法」に違反
特措法・炉規法に違反
「東電をウソ発見器に」
日本で「法の正義」が下った!
「BBCシャンハイ」号の謎
インドネシア当局がマラッカ海峡通航を阻止
豪州向けより一〇〇トンも多い積荷は日本向けのMOX燃料?
シドニー到着が遅れたわけ
4号機向けの一六体、届かず……?!
波風を立てず・こっそり・安上がりに?
「グリーンピース」が気づかなければ……
オーストラリアで政変
米NRC電気技術部、七人のサムライの決起
非常用交流電源、「不同調」の恐れ
柏崎刈羽原発でも変圧器火災
第2章 4号機の怪
3号機を上回るプルームが4号機から出ている!
プールに「キラっと光って」水はあったと東電社員は言った!
カメラがとらえていない「水面」が「肉眼では見えた」?
「プールの壁の崩壊を絶対、間違いなく知っています」
「はい、東電からの情報です」
「そうなんだ。彼らはわれわれにビデオを渡そうとしない」
「わたし自身の職業的キャリアを賭けて言わなくてはならない」
米政府が日本側の「4号機隠蔽」を追認か?
核燃料プールで「非常に重大な爆発」
「空焚き・メルトダウン・爆発」が核燃料プールで
崩壊したプールにいくら流れ込んでも
プール核燃料取り出し映像に「ボカシ」疑惑
爆発に続きプ ール火災
ヒロシマ原爆五〇〇〇発分
現場にGE社員が四〇人、 いた!
「放射能に汚染」は、どこで?
定検中の4号機で特殊な「核燃料再装填」作業に従事?
原子炉から水蒸気が噴き上げ
南カリフォルニアで検出された硫黄35が決め手に
「GE沸騰水型炉は元々核兵器をつくるためのもの」
ヒントは核燃料の数合わせにあった!
「天然ウラン燃料」が二四体
作業中に大地震、制御棒が脱落して「核暴走」
「もんじゅ」の失敗で原爆プルトニウムを密造か
核兵器を愛する日本のタカ派は原発が好き
米軍が出動しポンプ9機を空輸
東電の二人はなぜ遺体で発見されたか?
4号機で「象の足」が……
「私みたいなのが一〇〇人いたら一年で済みます」
第3章 六〇〇トンの黙示
豪ABCインタビューで初めて明かす
ヒロシマ核分裂ウランの六〇万倍
「大災害でも後始末できるのに……」
「世界でも最も危険な廃棄物」
アインシュタイン博士の予言
「フクシマ・フォーエバー」
永遠に繰り返されるもの
トリチウム放流キャンペーン
ペットボトルのパフォーマンス
「タンクごと独立した確証を求める」
「責任者が飲んでみせたらいい」
処理済み汚染水に高濃度のストロンチウム
日本のベンチャー企業も画期的な技術開発
海洋核汚染防止の諸条約に違反
「沖合海底下処分構想」のアドバルーン
耳を掩いて鐘を盗む
「国際環境疫学協会」からの公開状
中国がIAEAに監視強化を要求
海洋プルーム、日本海にも回帰
「凍土遮水壁」着工前の警告
現場の水流を調べるのが先決
「運河」「内堀」のローテク構想
「G7伊勢志摩サミット」で刺された釘
サミット会場へのプルーム直撃を回避
「天然原子炉」化の恐れ
地下増殖炉に?
小嶋稔・東大名誉教授の警告
「たいへんショッキングな」報告
孤高の地球化学者、黒田和夫氏の予言
「遺訓を活かし、一刻も早い対応を」
プルトニムが際限なく増殖されていく?
人類救済の科学
第4章 「未来浄土」へ
公演告知から消された「フクシマ」
ドイツ人特派員の告発
台本要約、『海、静かな海』
『隅田川』渡りて『苦海浄土』へ
『不知火』の舞台は「苦海の中心」
「静かに怒りを燃やす、東北の鬼です」
時間は被曝しない
失われた幸せを求めて
十万年の旅に旅立つ
おわりに
「『被曝』と書くと診療報酬が支払われない」
若い女性がカミングアウト
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