書籍内容
西尾漠[著]
A5判変並製/188頁/1800円+税
ISBN978-4-8461-1815-0 C0336
福島第一原発の事故を目の当たりにし、原発からの脱却を望むのは、当然です。放射性物質の大量放出は、長期にわたり災害をもたらし、平穏に生きる権利を奪います。その上、増えつづける放射性廃棄物は簡単に捨てることもできず、何百年もの管理が必要です。また、原発を動かすためには、放射線をあびながら過酷な労働に従事する労働者が必要です。私たちにできることは、皆が安心して暮らせる社会の実現です。
本書は、2003年に発売した『なぜ脱原発なのか?』を、福島原発事故を踏まえて、全面増補改訂したものです。原発に賛成の人も反対の人も改めて、この問題をともに考えましょう。(2018.9)
■内容構成
はじめに
Ⅰ なぜ脱原発か
Q1 原発を廃止しないといけないという理由は何ですか?
Q2 福島原発事故とは、どんな事故なのでしょうか?
Q3 福島事故による放射能被害について、どう考えたらよいでしょうか?
Q4 世界中で、なぜ原発事故はなくならないのですか?
Q5 原発と原爆とは、まったく違うものではないのですか?
Q6 労働者の被曝はどうしても避けられないものなのですか?
Ⅱ 放射能のごみ
Q7 放射性廃棄物がなぜ問題なのですか?
Q8 低レベルの廃棄物なら、心配することもないのではありませんか?
Q9 高レベル廃棄物も、地下深く埋めれば安心なのではありませんか?
Q10 「科学的特性マップ」の公表で、処分場探しはすすむのでしょうか?
Q11 使わなくなった原発を解体するのは難しいことですか?
Q12 放射能レベルの低い廃棄物は、再利用するのが合理的ではないですか?
Ⅲ 核燃料サイクルという虚妄
Q13 原発の燃料はリサイクルできるって本当ですか?
Q14 高速増殖炉は「夢の原子炉」ではないのですか?
Q15 プルサーマルって、特別に危険なことなのですか?
Q16 使用済み燃料は、どうしたらよいのでしょうか?
Q17 核融合に期待するのは間違っていますか?
Ⅳ 原発のメリットは
Q18 問題点さえ克服できれば、原子力には大きなメリットがあるのでは?
Q19 ウランからは石油の一八〇万倍ものエネルギーが取り出せるか?
Q20 石油はあと四〇年でなくなるのに、ウランなら七〇年以上も使えるのでは?
Q21 「原発は地球にやさしいエネルギー」ではないのですか?
Q22 原発には、良いところが一つもないのですか?
Ⅴ 原発を止める
Q23 なぜ再稼働を阻止しないといけないのですか?
Q24 原発を止めるなんてことができるのでしょうか?
Q25 電力消費の大きな夏には、やはり原発が必要なのではありませんか?
Q26 原発を止めると化石燃料をよけいに燃やすことになりませんか?
Q27 世界の各国は本当に脱原発に向かっているのですか?
Q28 どうしたら原発の全廃が可能になるのでしょうか?
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