『JRに未来はあるか』
安心が蔑ろにされる実態 ◉『中日・東京新聞』2017年 7 月30日付 中島みゆきの「ホームにて」は、ふるさとを思う切なさを歌った名曲です。汽車に乗れば間違いなく帰れるのだという鉄道に対する信頼が、この歌の叙情を支えて […]
『屠殺』
「米国産安い肉」生産過程の実像 ◉『信濃毎日新聞』2017年3月 26 日付 米国有数の豚肉加工会社の工場で、労働者に謎めいた症状が出てきたのは生産ラインの加速後だった。膝から下が焼けるように痛む疾患は、後に進行性炎症 […]
『アイヌの遺骨はコタンの土へ』
帝国時代の学問の後進性を暴く ◉『朝日新聞』2016年6月 26日付読書欄 帝国主義時代の学問的研究が人権意識の定着した現代社会から厳しく糾弾されている。それに対応しえない研究空間の後進性を暴くのが、本書のモチーフだ。 […]
『サリドマイド事件日誌』
事件の全貌を原資料で再現 ◉『出版ニュース』2016年5月中下旬号より サリドマイド事件の全貌を原資料で再現した『サリドマイド事件日誌』が刊行された。(…)これらの資料は、薬害事件による被害者の苦悩、和解開始時の国の動 […]
『WWF黒書』
協力企業の汚染、乱開発告発 ◉『北海道新聞』2016年 2 月8日朝刊より 遺伝子組み換え種子と農薬散布のため、土壌が痛んでいく広大な大豆畑。大規模養殖の結果、起きたサケの大量死。パームヤシのプランテーションを造るため […]
『植民学の記憶』
アイヌ民族の尊厳を守るために何が必要か ◉『出版ニュース』2015年10月中旬号 1977年、北海道大学でアイヌ民族を差別、冒涜する内容の講義に対し、学生たちは教授に自己批判を求めるという事態が発生した。後に教授は警官 […]
『生態学的債務』
問題は炭酸ガスでなく人である ◉『毎日新聞』2016年3月13日号より (…) 著者の前提は明瞭である。化石燃料の使用によって、炭酸ガス濃度が増大している。その結果、温暖化が進行する。平均気温で三度も上昇しないうちに、 […]
『買い物難民を救え!』
地域経済の自立目指した挑戦 ◉『信濃毎日新聞』2014年8月17日付 (…)経営者が巨利を求めず、持続を第一目的とする。資本もスケールも小さいまま続ける、そうなれば生産、流通、消費の過程で人々の信頼と愛情が生まれ、新し […]
『虚構に基づくダム建設』
旧態依然の河川行政への重い宿題 ◉『毎日新聞』2013年5月5日付 (…) 治水、利水、環境への影響などを多角的に検証し、ダムが止まらない原因に迫る。 本書のもととなったのは、北海道自然保護協会をはじめ市民団体でつくる […]
『遺伝子操作時代の権利と自由』
その応用を民主的に制御するために ◉『出版ニュース』2013年2月中旬号より (…)個人の遺伝情報から得た特定の病気に罹る可能性が高いといった形質にかかわる情報によって保険の加入や就職の内定を取り消す遺伝子差別が起り、 […]
『脱原発の経済学』
「原発のウソ」のどこがウソなのか ◉『サンデー毎日』2012年3月3日 3・4 号より 原発は火力や水力など、他のどの発電方法よりも安いのだと言われてきた。しかも安全でクリーンでCO₂を出さないので地球環境にも優しいの […]
『労働のメタモルフォーズ』
震災後の新たな社会構想を ◉『朝日新聞』2011年6月19 日付 〝失業問題を需要拡大と経済成長によって解決する〟という発想が限界に達し、他方で長時間労働が慢性化している。むしろ賃金労働を減らしそれをコミュニティーや自 […]